中国河南省鄭州市で「新事業本部ビルの建設」を計画している台湾電子機器の受託製造サービス世界最大手「フォックスコン」に対し、河南省の地方銀行によって銀行預金を凍結された預金者たちは「河南省に投資することの重大なリスク」について警告を発している。
「フォックスコン」による新事業本部ビルの建設計画(10億元/約204億円規模の投資)が公表されて以来、「フォックスコン」のホットラインには河南省の地方銀行によって銀行預金を凍結された預金者らによる「警告電話」が殺到している。
これらの預金者が河南省の地方銀行に預けた預金は、今もなお凍結されており、引き出すことができないのだ。
河南省と安徽省の複数の銀行は、2022年4月中旬以降、顧客の全ての預金を凍結した。預金者が受けた被害の規模は400億元(約8172億円)に上る。影響は約40万人に及んだ。地元政府は「問題を解決する」というが、実際には全く解決されてはいない。
この問題を巡り、これまでにもたびたび、預金者が鄭州市に集まって抗議活動を行ってきた。これに対して地元当局は、抗議者への暴力をふくむ逮捕や抗議活動の妨害など、容赦ない鎮圧を行っている。中国のネット上でも同件に関する投稿は検閲されている。
預金返還を求めて、権利擁護したがために警察に拘留された預金者3人はいまもなお釈放されていない。
(「銀行は我われの預金を返せ」などと書かれた複数の横断幕を掲げて抗議する預金者たち、河南省、2023年4月2日)
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