パリ五輪直前、中国水泳チームに再度ドーピング問題

2024/07/22
更新: 2024/07/22

間もなく開幕するパリ五輪において、2021年東京五輪の平泳ぎ金メダリスト、イギリスのアダム・ピーティ選手が、中国水泳選手のドーピング問題について公然と問題提起し、公正な競技を求めている。

2021年の東京五輪前に、23人の中国水泳選手がトリメタジジン(TMZ)の禁止薬物検査で陽性となったにも関わらず、彼らの大会参加が認められた。当時、世界アンチ・ドーピング機関は、中国共産党政府の説明を受け、選手たちが意図せずに禁止薬物に触れたと結論付けた。しかし、この問題は多くの議論を巻き起こし、現在も解決されていない。

パリ五輪に臨むイギリスの水泳選手たちは、この問題に心を乱されたくないとしつつも、ドーピングへの懸念を示し、公平な競技環境の実現を訴えている。

男子50m・100m平泳ぎの世界記録保持者、アダム・ピーティ選手は、

「私にとって大切なのは、すべての試合が公平であることだ。公平でないと、試合を楽しむことができない」

29歳になるイギリス出身のピーティ選手は、2021年の東京五輪でイギリス水泳選手として初めてオリンピックで連覇し、今年の選考会で自己記録を更新してパリオリンピックへの出場を決めた。彼は100m平泳ぎでの3連覇を目指している。

同じくオリンピック水泳選手のトム・ディーン氏は、

「他国がイギリスの基準に達していない場合、それはオリンピックの価値を損ない、オリンピックの精神を薄れさせる」

イギリスチームのフレイヤ・コルベット選手も、「私たちが設けている厳しい検査基準に、他国が追いついていないと聞くと、大変残念だ。それは成績の信頼性に疑念を抱かせる」

2024年、7月26日から8月11日までの期間で、フランスのパリにてオリンピックが開催される予定だ。しかし、その同じ時期、中国の水泳チームが、ドーピング疑惑に再び直面しているという問題が浮上している。このチームの31人の選手は、わずか10日間で、国際ドーピング検査機関(ITA)によって、約200回もの検査を受けたのだ。そして、世界水泳連盟(World Aquatics)は15日に、中国選手へのドーピング検査を一層強化する方針を公表した。