中国 夜の路上が全てを語っている

ホームレスあふれる「中国のシリコンバレー」・深センの路上

2024/07/13
更新: 2024/07/13

「中国のシリコンバレー」の名声はどこへ?

今月9日に「中国のシリコンバレー」とまで呼ばれた広東省深セン市撮影された動画のなかには、路上で寝る人の姿が目立っている。

撮影地点は深セン市のなかでも有名な娯楽街だった「竜華地区」の汽車站(バス駅)の駅前広場だそうだ。この付近の路上には子どものホームレスの姿もあった。

(深センの路上、2024年7月9日)

 

この地域では、昔と比べ「若い女性」のホームレスがどんどん増えていることでネット上でも話題になっていた。

深センの路上で暮らすホームレスたち(SNSより)

 

もはや「風前の灯」に至った中国経済

かつて「世界の工場」と呼ばれて繁栄した中国の製造業は、輸出製品の需要低迷で、受注の9割が失われたといわれている。

それにともない、企業の倒産や工場の閉鎖、従業員の大量解雇や新規採用の停止など、中国経済の深刻な悪化は止まるところを知らず、各地で商店街が不気味な「シャッター街」と化しているという。

各地の職業紹介所は求職者で溢れかえり、なかには求人倍率200倍に達する職種もあるという。正社員での雇用はもちろん、アルバイトを探すことさえ極めて困難な状況で、雇用主から提示される給料は、驚くほど安くなってしまった。

職を求める長い行列、家賃が払えず道端や公園で寝泊まりする人、これこそがいまの中国の現実である。

(ホームレスなのか、あるいは宿泊代を節約するためだけなのか。上海の列車駅「上海南站」の外で夜を明かす人たち)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!