台湾、10万人が反対、中共の浸透に抵抗

2024/05/27
更新: 2024/05/27

台湾立法院(国会)で改正された法案が対立を生じ、多くの市民が抗議のため街に出た。

現場の市民は「議論がなければ、それは民主主義ではない」と述べている。

5月24日、台湾立法院の建物の前では老若男女問わず、一時的に10万人以上が集まり抗議した。

同日、台中、彰化、嘉義、台南、高雄、台東などで、多くの民間団体が抗議活動を行った。

最近、野党の提案した総統の権限を縛る権限修正案が、立法院で強引に二度目の読み上げを通過し、24日に審議が続けられた。

政治評論家の文昭氏は、「議会改革法案」の通過には明確な動機があり、台湾国内外での法的見解が徐々に一致していると指摘している。その動機とは、野党が総統選挙で勝利できない場合に、議会の権限を拡大し、行政への介入を図ることだ。

評論家たちは、国会の権限を拡大する動きの背後に、中共(中国共産党)の浸透の影響が隠れている可能性が高いとの見解を示している。

時事評論家の唐靖遠氏によれば、「台湾の立法院で見られる混乱は、中共が裏で操っていることに疑いの余地はない。今年2月、中共内部から海外メディアへリークされた情報によると、中共は国務院台湾事務弁公室を介して、王沪宁の主導の下、台湾の立法院を台湾攻略のための突破口と見なし、台湾内の拠点として活用する計画を策定しているという。

具体的には、立法院を利用して国会改革法案を推進し、台湾での混乱を引き起こし、頼清徳政権に束縛と障害をもたらすことが目的だと指摘されている」と述べている。

オーストラリア在住の法学者、袁紅冰氏によると、「紅二代」からの情報によれば、中共党首習近平が発した新たな統一戦線の指令は、「台湾を完全に混乱させ、内部から浸透すること」を目的とし、「主戦場は立法院である」としている。

袁紅冰氏はさらに、「中共は認識戦、情報戦、世論戦、統一戦線などの手法を用い、台湾内の親中派や売国的な政治家を取り込み、立法院の混乱を引き起こすことから始めている。これらの戦略を通じて台湾社会の中共に対する抵抗意識を弱め、将来的に台湾海峡で戦争が勃発した際に、中共の軍隊がスムーズに台湾に侵入できる状況を作り出すことを目指している。これが中共の総合的な戦略だ」

頼清德氏が中華民国総統に就任して3日目、中共軍隊の東部戦区は突然、23日から台湾の北部、南部、東部、金門島や馬祖島を含む周辺の複数の島々で軍事演習を開始し、国際社会から厳しい批判を受けた。

退役少将で元国防大学政戦学院院長の余宗基氏は、

「中国は軍事演習を通じて新政府に圧力をかける意図があるが、軍の士気を乱し、戦争の恐怖を煽る目的もある」と述べている。

唐靖遠氏は、「立法院の紛糾の背後には中共の影響があり、国内外からの圧力が存在している。中共は軍事演習を通じて台湾の親中派に援助を提供し、内部対立を激化させ、分裂を加速させる狙いがある」と警告している。

専門家たちは、台湾の人々に対し、中共が隠している悪意ある意図を理解することの重要性を訴えている。

唐靖遠氏は、「台湾の人々は、民主主義を守るために、中共の約束を信じてはならないということが非常に重要だ。中共の長年の悪行は、暴力と虚偽に基づいている」と述べた。