2月実質賃金1.3%減 賃上げが物価に追いつかず

2024/04/08
更新: 2024/04/08

厚生労働省が8日発表した2月の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所)によると、2月の実質賃金は前年同月より1.3%減少した。賃上げが物価上昇に追いつかない状況は継続している。

基本給や残業代などをあわせた現金給与総額(名目賃金)は昨年の同じ月に比べて1.8%増の28万2265円だった。26か月連続のプラスとなる。

物価の高騰は続いていて、消費者物価指数(CPI)の前年同月比は3.3%上昇した。物価変動を反映する実質賃金は23か月連続のマイナスを見せた。 

そのうち、一般労働者の現金給与総額が2.0%増の36万0616円、パートタイム労働者が3.1%増10万5268円となり、時間当たり給与は3.9%増1326円だった。

業種別で見ると、鉱業・採石業等は8.9%と大きく減少した。続いて電気 ・ ガス業(1.4%減)と不動産・物品賃貸業(0.9%減)。

一方、情報通信業は3.9%増の大きな伸びを見せた。学術研究等3.8%増、教育・学習支援業が3.5%増となった。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。