「観光客をカモにする」ぼったくりの島 購入済みの帰りチケットまで「無効」にする=中国 海南

2024/02/22
更新: 2024/02/22

中国の旧正月連休は終わったが、その後、人気の観光地である海南島(海南省)では多くの旅行者が足止めを食らって家に帰れないばかりか、不当に高額な宿泊費や航空運賃などの出費を強いられている。

SNSには「海南島が観光客をカモにして、ぼったくりをしている」「悪質過ぎる手口」「強盗だ」とする非難が溢れている。旅行者を意図的に「足止め」状態にして、各種の値段を吊り上げているというのだ。

なかには「事前に購入した帰りのチケットや、予約済みであるはずの帰りの航空券や船のチケットが(販売側によって)不当に取り消された」と訴える観光客も少なくない。

つまり、値段を吊り上げたチケットへ観光客を誘導するため、販売済みの安価なチケットを一方的に「無効」にしたことになる。

海南島に足止めを食わされた旅行客たちは、帰るにも帰れず、島での高い消費を強いられることになった。彼らは不満を表明し、抗議の声を上げているが、いずれも現地当局によって暴力的な弾圧に遭っている。

(ついに爆発した足止め客。その後、警察に連行されたという。2024年2月17日、海南島。SNSより)

旧正月の連休後、海南島から外に出る航空便の価格は高騰した。いずれも国内線であるが、一部の直行便は3万元(約62万円)を超え、経由便でも2万元(約41万円)を超えるものもある。

また自家用車で海南島に来た観光客も多かったが、こちらも足止めを食らっている。車ごと乗れるフェリーのチケットは、高い値段を出してもなお手に入らない観光客が多い。オンラインでのチケット予約は、3月まで満杯の状態だ。

また、海南省に限らず、黒竜江省ハルビン市など他の多くの観光地でも、航空券やホテル価格が高騰している。

(一泊で約10万円もするホテルの部屋に、やむなく入った観光客。2024年2月19日撮影、黒竜江省ハルビン市)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。