上川大臣 UNRWAの独立評価グループ設置、前向きに捉え

2024/02/07
更新: 2024/02/07

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のスタッフ12人が、テロ組織ハマスによるイスラエルへの攻撃に関与したという疑惑を受け、日本も含めて複数の国が資金拠出を一時的に停止している国連のグテーレス事務局長は2月5日、UNRWAの中立性や活動の妥当性などを独立して評価するグループを設置したと明らかにした。

上川大臣は2月6日、現在、国連の内部監査部であるOIOSによる調査が開始されているところとし、日本はグテーレス国連事務総長がUNRWAの中立性の確保や、評価グループを任命したことを前向きに捉えていると述べた。

日本の資金拠出再開可否を判断するタイミングについて、現時点で具体的なことを言うのは難しいものの、UNRWAが本来の役割を果たす上では、同機関のガバナンスが、信頼あるものであること、これが前提であると考えている。引き続き、国連やUNRWA、また、関係国と緊密にコミュニケーションを取りながら、日本の対応について検討していくと表明した。

米国のジャーナリスト保護協会CPJは、昨年末にガザで殺害されたジャーナリストが過去最多の68人に達したと発表した。イスラエル軍による攻撃でジャーナリストとその家族が標的にされたと懸念している。

上川大臣は現地の状況に関する正確な情報を世界に発信するという意味で、メディアが果たす役割は重要だと述べた。日本政府はこれらの関係者を含め、民間人は保護されなければならず、全ての当事者に対して、国際人道法を含む国際法の順守や、民間人の安全確保を求めてきた。引き続き、事態の早期沈静化に向けて、外交努力を粘り強く積極的に続けていくという意向を表明した。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。