「給料を払ってくれ。さもなければ飛び降りる」。そう言って、ビルの屋上に座り込む労働者の姿を映した動画は、しばしば中国のネットに出回っており、もはや珍しい光景ではなくなった。
「本当は生きたい」から、飛び降りると言う
彼らは、本当に死にたくて屋上にいるのではない。きちんと働いた分の給料をもらって、親や家族を養い、最低限の生活をしたいだけだ。しかし、もらう権利があるはずの給料が、すでに何か月も支給されていないのである。
それがただの演技ではなく、本当に飛び降りて自殺してしまうケースもある。それほど彼らは、どうにもならない絶望感に追い詰められているのだ。
今月18日に広西省南寧市で撮影されたという動画のなかでも、男性がビルの屋上に座り込んでいた。
動画の説明によると「龍光集団が労働者に給料を支給しないため、追い詰められた労働者たちが、ビルの屋上に座り込んで給料の支払いを求めている」という。
会社前で寝泊まりする労働者
また、今月19日に山東省済南市で撮影された動画のなかにも、給料支払いを求める労働者たちの悲壮感あふれる姿があった。
動画の説明によると、彼らの会社「復星国際中心」は、2021年~2022年のほぼ1年分の労働者の給料を未だに支給していない。そのため、追い詰められた労働者たちは「会社の入り口で寝泊まりして、給料の支払いを求めている」という。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。