ビルの屋上で「給料くれなきゃ、飛び降りるぞ」 理不尽すぎる末世の中国

2024/01/27
更新: 2024/01/27

「給料を払ってくれ。さもなければ飛び降りる」。そう言って、ビルの屋上に座り込む労働者の姿を映した動画は、しばしば中国のネットに出回っており、もはや珍しい光景ではなくなった。

「本当は生きたい」から、飛び降りると言う

彼らは、本当に死にたくて屋上にいるのではない。きちんと働いた分の給料をもらって、親や家族を養い、最低限の生活をしたいだけだ。しかし、もらう権利があるはずの給料が、すでに何か月も支給されていないのである。

それがただの演技ではなく、本当に飛び降りて自殺してしまうケースもある。それほど彼らは、どうにもならない絶望感に追い詰められているのだ。

今月18日に広西省南寧市で撮影されたという動画のなかでも、男性がビルの屋上に座り込んでいた。

動画の説明によると「龍光集団が労働者に給料を支給しないため、追い詰められた労働者たちが、ビルの屋上に座り込んで給料の支払いを求めている」という。

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会社前で寝泊まりする労働者

また、今月19日に山東省済南市で撮影された動画のなかにも、給料支払いを求める労働者たちの悲壮感あふれる姿があった。

動画の説明によると、彼らの会社「復星国際中心」は、2021年~2022年のほぼ1年分の労働者の給料を未だに支給していない。そのため、追い詰められた労働者たちは「会社の入り口で寝泊まりして、給料の支払いを求めている」という。

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給料の支払いを求めて会社の入り口で寝泊まりする労働者たち。(SNSより)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。