また出た! 小学校の給食から「ネズミの頭」 学校側はウサギの頭と主張=中国

2023/11/11
更新: 2023/11/11

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なぜ中国で、こうも続くのか。もはやミステリーとしか言いようがないが、また「ネズミの頭」が料理の皿から顔を出した。

そして、これまでと同じく「これは(ネズミの頭ではなく)食べられるモノだ」といって、責任を認めず、ごまかそうとする姿勢も変わっていない。

ただ「いつものこと」として看過できないのは、今回「ネズミの頭」が出たのは、なんと小学校の給食だったことだ。

このほど、湖南省懐化市の小学校の給食から「ネズミの頭によく似た異物」が出てきたことがわかった。学校側はこれを「ウサギの頭だ」と主張している。

同トピックスは9日に中国SNSのホットリサーチ入りした。以前にあった「指鼠為鴨(ネズミを指して鴨と為す)事件」にちなんで、「指鼠為兔(ネズミを指してウサギと為す)事件」と呼ばれている。

SNSに投稿された「実物」の画像を見る限り、その異物はどう見ても毛に包まれた小動物の頭部のようだ。ネズミなどの「げっ歯類」がもつ特徴的な前歯(門歯)もはっきりと確認できる。そばにある「白い毛」が少々謎だが、やはりこれはどう見ても「ネズミの頭」にしか見えないのだ。

なお、ネズミやリスは「げっ歯類」であるが、ウサギはそれに含まれない。ウサギが食用にされることは、中国ではあり得ることだが、このような形で学校給食に出てくるのは奇妙というしかないだろう。

まして学校側は、ウサギの肉ではなく「ウサギの頭だ」と主張しているという。どのような経緯で、この「異物」が発見されたかは明確でないが、小学生が口にする料理にそれが入っていたとすれば、やはり責任が問われて当然であろう。
 

湖南省懐化市の小学校の給食から出てきた「ネズミの頭によく似た異物」。(SNSより)

 

中国メディアによると、地元教育局の職員までもが「学校給食のメニューを調べたところ、その日にはウサギ料理があった」と主張している。

この頃、中国の学校食堂における「食の安全問題」が、しばしばニュースになっている。

すでに「ネズミの頭が出てきた事件」が何度も起きていることもあり、呆れたネットユーザーからは「これはもはや連続ドラマだ。次はいつ更新されるんだろうね」と、笑えない冗談も寄せられている。

はじまりは今年6月1日。江西省南昌市のある職業大学で、学生食堂の料理のなかから「ネズミの頭によく似た異物」が出てきた。当初、学校側および現地の市場監督管理局は「これは(食べられる)アヒルの首だ」と主張し、ネズミの頭であることを完全否定していた。

しかし、後に省調査団による分析の結果、やはり「ネズミの頭」であることが判明し、学校側と管理局もその事実を認めた。関係者はそれぞれ処分されて一件落着。とりあえず鎮静化をはかるための、当局による「安っぽい正義」が演出された。

世間を騒然とさせ、国外メディアまで取り上げて注目を集めた「ネズミの頭ではなくてアヒルの首だ」の事件の後、「指鼠為鴨(ネズミを指して鴨と為す)」という新語まで登場した。中国語の「鴨」は通常、家禽のアヒルを指す。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。