【閲覧注意】本記事には、ご遺体の動画や写真が添付されています。ご注意ください。
10月22日、河北省張家口市の中学校で生徒が死亡する事件が起きた。
死因について、学校側は「首つり自殺」と発表。しかし、SNSに流れている遺体写真には、体じゅうにアザのような傷が確認できるため「暴力を受けていたのではないか」という疑いが持たれている。
我が子の「原因不明の死」に保護者や遺族は納得できず、学校に監視カメラ映像の共有を求めたところ、学校は「監視カメラは故障していた」として拒否されたという。
SNSには遺影を掲げ、校門前の地面に跪いて泣く遺族の様子を映した動画が拡散されていた。しかし現在、これに関連する情報は中国のSNSで検閲対象となっており、視聴することができない。
今回の事件をめぐり、ネット上では「また監視カメラが壊れた、だって。中国は本当に不思議だ。何か事件が起きると、必ず監視カメラが壊れていた、というじゃないか」などの、怒りの声が広まっている。
また「自殺の一言で、全ての罪悪を隠蔽できる。自殺とは、本当に使い勝手の良い言葉だな」といった、学校や当局の不作為に対する皮肉も殺到している。
(死亡した中学生の遺体写真)
(真相究明を求め、学校の校門前で泣く遺族)
学校内で相次ぐ「学生の死」
中国では、学校内で「不可解な死」を遂げる学生が絶えない。さらに不可解なのは、そういった事件が起きるたびに、どの学校も、もはや「必ず」といっていいほど隠蔽を図り、真実を明らかにしないのだ。
遺族が納得できる説明は、一切ない。あろうことか、学校側の不作為に対して声を上げる遺族やネット民を弾圧して、まるで何もなかったかのように、全てを隠滅して葬り去ろうとするのだ。
このパターン化された、恐るべき「事件処理方法」は、もはや中国の社会問題になっているといっても過言ではない。
そのような場合、学校側は総じて「自殺」と決めつけるが、自殺に至る理由や詳細な情報を明らかにする姿勢は皆無である。
納得のいかない遺族が、真相究明を求めて学校前で横断幕を広げたり、社会に支援と救済を求めるため正門前にひざまずき、泣きながら懇願する姿もある。そのような場面はSNS上で多くみられている。
学生の臓器が「収奪された疑い」も
昨年10月14日、江西省の高校生であった胡鑫宇(こ きんう)さんが、全く理由もなく学校から失踪。106日後の今年1月28日に、学校近くの竹林のなかで変死体となって発見された。
地元警察は、本人の意思による「自殺」と断定。その結論に合わせるかのように、警察は異例の記者会見を開いて、強引に幕引きを図ろうとした。
しかし、遺体の形状や着衣の状態、発見時の状況証拠などから、不可解な点があまりにも多いため、「臓器収奪」の可能性もふくめた事件性とともに、学校および地元警察も巻き込んだ「巨大な陰謀」の存在が疑われている。
遺族の携帯を取り上げる学校も
10月10日、四川省成都市でも、中学校内で生徒(13歳)が死亡する事件が起きている。
遺族によると「赤いスカーフ(中国で制服として用いられる紅領巾)で、首を吊られるようにして亡くなっていた」という。
このケースでは、遺族が警察に通報したり、外部と連絡を取ることを阻止するために、学校側が遺族の携帯電話を取り上げて隠したことが明らかになり、話題になった。
このトピックスは、一時SNSのホットリサーチ入りしたが、その後に削除されている。
真相を知る道を、すべて断つ学校
河北省では今年5月、「河北経貿大学」で大学生の謎の転落事故が起きた。
学校側は「自殺」と主張するが、死因に疑問を抱く遺族は、事件の真相究明をもとめて大学側に再三かけあった。しかし、大学側は「知らぬ存ぜぬ」の一点張り。警察も「原因はわからない」というばかりだった。
そこで遺族は、転落死したという我が子「馮培森」のルームメイトや同級生、教師に会って直接話を聞きたいと申し出たが、全て大学側から拒否された。
このように、真相を知る道をすべて大学側によって断たれた遺族は、下の画像のように、学校の門前にひざまずき、大声で泣きながら社会の助けを懇願している。
この様子を捉えた動画はSNSで拡散されたが、今は中国国内の検閲に遭っている。
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