フリーラジカルと戦うドラゴン(フルーツ)

2023/10/11
更新: 2023/10/11

抗がん抗酸化、そして美容にも優れたドラゴンフルーツの8つの利点

ドラゴンフルーツは、鮮やかな赤色の外皮に緑色の萼片(がくへん)がある果物で、中国神話に登場する龍の鱗片(りんぺん:うろこのかけら)に似ていることから「ドラゴンフルーツ」と呼ばれているのです。

ピタヤと呼ばれることもあるドラゴンフルーツは、サボテン科の植物で、主に熱帯・亜熱帯地方の砂地などに分布するさまざまな種類があります。 果肉は白、赤、黄色の3色で、歯ごたえのある黒い種がちりばめられています。 この中で、果肉が甘くジューシーで、少し酸味がある赤い皮と白い果肉のドラゴンフルーツが最も人気です。 実際、ドラゴンフルーツの風味はキウイと梨の中間のようなものだと言われています。

では、ドラゴンフルーツを食べるとどのような効果があるのでしょうか? 食べ方は?

ドラゴンフルーツには強い抗酸化作用があるのです。

ドラゴンフルーツは、抗酸化物質が豊富に含まれていることで、炎症を抑え、体内のフリーラジカルによるダメージと戦います。 フリーラジカル(人体を酸化させるもの)の蓄積は細胞の損傷や酸化につながり、老化を加速させ、がん、心血管疾患、パーキンソンやアルツハイマーなどの神経変性疾患など、さまざまな病気の引き金となることが知られています。

ドラゴンフルーツの色は、ベタシアニンという赤い色素と、ベタキサンチンという黄色または白い色素に由来します。 これらの色素はすべて抗酸化作用や抗がん作用があるのです。

また、植物性化合物であるフラボノイドも含まれていて、ドラゴンフルーツに豊富に含まれるビタミンCと重なることで、ドラゴンフルーツの抗酸化力をさらに高めています。

8つの利点

1.心臓に良い

ドラゴンフルーツは悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールを増加させるという研究結果があります。 ドラゴンフルーツの皮には水溶性食物繊維のペクチンが含まれており、コレステロールの代謝を改善し、血圧を正常に保つという研究結果もあるのです。

小さな黒い種には、心臓に良いオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、コレステロールを低下させ、心血管疾患のリスクを軽減してくれます。加えて、豊富な食物繊維も同じように心血管疾患のリスク軽減にも、ダブルで役立つのです。

2.抗がん

ドラゴンフルーツに抗がん作用があるのは、リコピンが含まれているからですね。リコピンはβ-カロテンに関連するカロテノイドの一種で、ガン予防に重要な役割を果たすことが研究で明らかになっています。 リコピンはドラゴンフルーツに含まれるビタミンCと結合して、腫瘍細胞の増殖と転移を抑制し、特に乳がんの抗がん作用を高めてくれます。

3.脳に栄養を与える

マグネシウムは脳の健康に不可欠なミネラルです。 ドラゴンフルーツにはマグネシウムが含まれており、うつ病の治癒や脳の働きを助けてくれるのです。 マグネシウム不足は、神経筋疾患や精神疾患のある人によく見られるケースですね。

ドラゴンフルーツは、ヘモグロビンと赤血球の生成に不可欠な鉄分も豊富に含んでいるので、脳を含む全身の細胞に酸素を運ぶ役割が改善されますから、脳の酸素化には欠かせないのです。

4.血糖値の減少とダイエット

肥満と糖尿病の関係はよく知られています。 ドラゴンフルーツは低カロリーで、良質の繊維質と水分を豊富に含んでおり、ダイエットや 糖尿病に効果的なのです。

ドラゴンフルーツには血糖値を調整する血糖降下作用があり、 ある研究では、ドラゴンフルーツの摂取量が増えると血糖値が下がることが示され、ドラゴンフルーツには治療効果があることが示唆されています。

高脂肪食を摂取させたマウスを使った研究では、ドラゴンフルーツエキスを与えると、マウスの体重増加が抑えられ、肝脂肪、インスリン抵抗性、炎症が減少しました。 マウスを使った別の研究では、レッドドラゴンフルーツに含まれるベタシアニンが有益な腸内細菌の増殖を調整してくれ、その結果インスリン抵抗性が低下し、肥満予防として作用することがわかったのです。

5.消化促進

ドラゴンフルーツは美味しいだけでなく、デトックス(解毒)効果も期待できるのです。 赤いドラゴンフルーツも黄色いドラゴンフルーツも食物繊維が豊富で、便通を促し、腸の動きを活発に保ってくれます。 また、ドラゴンフルーツにはプレバイオティクス・オリゴ糖と呼ばれる物質が豊富に含まれており、特に大腸の腸内細菌に栄養を与えてくれるのですね。これらのメリットは、消化器系を健康にするだけでなく、ダイエットや肥満防止にも役立ち、がん、心血管疾患などの一般的な病気の予防にもなるのです。

6.美肌効果

ドラゴンフルーツに含まれる豊富な抗酸化物質が肌にも栄養を与え、 日焼け、乾燥肌、にきびの治療にも効果的です。 豊富なビタミンCはコラーゲンと結合組織の成長を促し、傷を防ぎ、治癒を早めてくれます。 特に水分を多く含むため、乾燥した肌に潤いを与えるのに適しているのですね。

ドラゴンフルーツで、シンプルで効果的なフェイスマスクを作ってみましょう。果肉とヨーグルトを混ぜ、20分間顔に塗るだけで、肌に潤いを与えることができます。 つぶした果肉が、日焼けやニキビの症状を和らげてくれるのです。

7.視力を守る

β-カロテン、リコピン、ビタミンA、ビタミンCは、いずれも目の健康に欠かせないものです。 眼科情報によると、これらの化合物は角膜の健康を維持し、白内障や黄斑変性症のリスクを減らすことで、視力を維持するのに有益なのです。

8.骨を強くする

ドラゴンフルーツにはカルシウム、マグネシウム、リンなどの栄養素が豊富に含まれており、骨を丈夫にし、骨の健康を維持するのに役立ちます。

ドラゴンフルーツの食べ方

・ドラゴンフルーツを選ぶときは、熟して皮の色が均一で鮮やかなものを選ぶこと。

・ナイフで半分に切り、果肉はスプーンですくい取るか、皮をむいてざく切りにする。

・その他に、スムージーやフルーツサラダ、ジャムにしても良く、おいしいフルーツスナックにするのも良いでしょう。