人類史上最も巨大な殺人マシン、中国共産党

2023/09/05
更新: 2023/09/07

1990年代に出版された古典『共産主義黒書(The Black Book of Communism)』によると、共産主義政権は20世紀だけで1億人に近い人を死に追いやった。具体的な数をあげると

中国:6500万人死亡

ソ連:2000万人死亡

北朝鮮:200万人死亡

カンボジア:200万人死亡

アフリカ:170万人死亡

アフガニスタン:150万人死亡

ベトナム:100万人死亡

東欧共産圏(東ヨーロッパ):100万人死亡

ラテンアメリカ:15万人死亡

と中国が1位を占めた。

『共産主義黒書』では、「共産主義政権は大規模な集団犯罪を本格的な政府体制にした」と語っている。つまり、共産主義体制は本質的に犯罪組織であり、その支配下にある人々を服従させるために恐怖を与える暴力集団であるということである。

レーニン、スターリン、ポル・ポト、金日成や金正日などの無法な独裁者が率いたこれらの政権は、人間の生命を全く尊重することもなく、暴力的に殺人を犯した。共産主義による無慈悲な大虐殺は今現在も続いているしかし、上記の大量虐殺者の殺した人数を全て合わせても、毛沢東と中国共産党(中共)が犯した犯罪の規模には及ばない。

毛沢東は、中国人民を恐怖に陥れ、自分の命令に従わせ、実行させる手段を考え出す日々を送っていた。その手段は汚名を着せ、拷問し、処刑するといったもので、毛沢東が操った共産主義の殺人マシンは、広範な規模で人民を虐殺した。『共産主義黒書』によると、暴力によって命を落とした死亡者の3分の2が中共によるものだという。

しかし、歴史学者のジョン・ハリデー氏は過去40年間中国政権を研究した結果、共産主義黒書に集計された6500万人という数字さえも過小評価されていると確信するようになった。ハリデー氏が執筆した『マオ 誰も知らなかった毛沢東』では、毛沢東政権時代における死亡者数を7000万人以上と推定している。1976年の毛沢東の死後も、中国国内の殺戮は続いていたため、死亡者数ははるかに多いと予想される。

中共が犯した大量殺人については、特に、それぞれ数千万人の中国人の命を奪った2つの共産主義による主要事件を勘案しなければならない。

最初の事件は、人類史上最悪の飢饉であり、人災の一つとされる1960年代初頭の「大躍進運動」である。毛沢東と共産主義者の主導で始まった大躍進運動により、4500万人以上の中国人が餓死したとされている。

中国現代史研究で名を知られるオランダの歴史学者フランク・ディケーター氏は、自身の著書『毛沢東の大飢饉:史上最も悲惨で破壊的な人災 1958-1962』で、実際の死亡者数は5000万人を超えると推定している。

2つ目は、中共が国家レベルで実施した産児制限政策である「計画生育政策」だ。その政策によって生まれてこれなかった子供は約4億人と推定される。

中共によって命を落とした人が正確には何人なのかは誰も知らない。しかし、計算してみると死者数は5億人にも及ぶ。

このような虐殺のほとんどは、41年間中国を統治した毛沢東の性格から来ている。ソ連のウラジーミル・レーニン(1917~1924)とヨシフ・スターリン(1924~1953)が統治した期間を合わせても、毛沢東が中国を統治した期間より短い。

毛沢東の41年の統治期間は長い虐殺の連続だった。虐殺はほとんど毛沢東の指示で行われた。実際に毛沢東は「共産主義は愛ではなく、敵を破壊するために使うハンマーだ」と発言したことがある。

1930~1940年代の国共内戦期間中には数百万人の死亡者を出し、政権を取った1950年代と1960年代には、中国社会のさまざまな階層を標的にする「運動」を繰り返した。これらの政治運動が行われたのは潜在的な反対勢力を排除するためでもあるが、残りの国民を恐怖で服従させるためでもあった。

現在の中国でも恐怖を政治的統制の道具として使っている。ウイグル族に対する大量虐殺、法輪功学習者に対する迫害、コロナパンデミック中の厳重なロックダウンなど、私たちは今も毛沢東の幽霊が中国社会を支配しているのを目撃している。

毛沢東の共産主義体制は、数多くの犠牲者を生み出し続けている。過去も現在も、共産主義システムは人権を全く考慮しない、暴力的に殺人を犯す犯罪組織と同じである。

このような共産主義システムは、天安門事件のように一瞬にして大量虐殺を犯すこともあれば、「計画生育政策」のように数十年かけて虐殺を犯すこともある。どちらの方法でも虐殺であることに変わりはない。それが共産主義という獣の本能であり、決して変わらない本質である。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
人口問題研究所(Population Research Institute)理事長。著書に『Bully of Asia(中国の夢はなぜ世界秩序にとっての新たな脅威か)』など。元全米科学財団の研究員。生物海洋学、東アジア研究、文化人類学の上級学位を取得。スタンフォード大学では著名な遺伝学者ルイジ・カヴァッリ=スフォルツァ博士のもとで人類生物学を学んだ経歴を持つ。米国を代表する中国専門家の一人であり、1979年には全米科学財団から選出され、米国人社会学者として初めて中国での実地調査を行った。
関連特集: オピニオン