在米華人が呼びかけ「中国人は台湾侵攻に反対する」署名運動キックオフ=米ニューヨーク

2023/08/03
更新: 2023/08/07

このほど、米国に密入国した華人(中国系住民)が中心となり、華人同胞に呼び掛けて「中国人は台湾侵攻に反対する(中國人反對侵台)」と題する署名運動を開始した。

この運動は、中国政府による台湾侵略に反対するとともに、中国共産党が中国人を代表することを認めないよう、華人および多くの人に呼び掛ける。米国内だけでなく、世界的な運動として「中共は、中国に非ず」を推進し、海外から、中国共産党の暴政を包囲消滅させることを目指すという。

このイベントに参加した中国江西省の元教師・翟德雲氏は、エポックタイムズの記者に対し次のように語った。

「いま海外に亡命する中国人は多い。(我われは)皆で集まって、どうやったら中国共産党を倒せるかについて話し合ってきた。長い間討論してきた結果、中共の台湾侵略に反対であることについては、皆の意見が一致していた。中国人民は中国共産党の台湾攻撃に賛成していないし、そもそも中共は非合法政権だ。つまり中共には、我われ中国人を代表する資格はない。そのことを我われは世界に伝えたい」

この署名運動の発起人の一人である陳偉傑氏も、次のように話す。

「中国共産党が最も恐れている動きは『ウイルスの起源調査』と『台湾侵攻反対』だ。反共活動家の人たちには、ぜひこの場へ来て(我われの)イベントに参加してほしい。これは一種の抗争であり(中共への)反抗でもある。同時に、海外における中共の安定維持費用を消耗させることができる」

新たに立ち上げられた署名活動は先月30日と今月1日に、アジア系の移民が多く居住する米ニューヨーク市のフラッシング地区の図書館で行われた。

ところが7月30日のイベント会場では、親中共の立場をとる市民十数人が、嫌がらせをしにやってきた。彼らは、イベント側の華人を罵倒したり、現場に掲げられたスローガンを破壊するなどした。

なかには暴力を振るう者もいて、イベント側に負傷者も出ている。通報により警察が現場に駆け付けたが、乱暴をはたらいた親中共の市民らはすでにその場を立ち去った後だった。

7月30日に撮影。写真左は、現場にやってきた警官。写真右は、親中共の市民の暴力によって負傷した華人の腕。(受訪者より提供)

 

そのような嫌がらせを受けた後でも、翟德雲氏は次のように述べて、その変わらぬ決意を表明している。

「我われは命をかけて(米国へ密航して)きた。だから、ここで何もしないわけにはいかない。自由で民主的な台湾は、華人にとって(守るべき)最後の浄土だ」

翟氏はまた、中国共産党が「禁歌」としている歌『香港に栄光あれ(願榮光歸香港)』を皆で歌うことも呼びかけている。

「この歌を香港のデモ現場で数え切れないほど生で聴き、深く感動した。これは中国共産党が最も嫌がる歌だ。だからこそ、我われは歌う。この歌を歌い継ぐことで、香港の今を見つめるとともに、自由を失うことの恐ろしさについて(親中派もいる)台湾の人々に再度警鐘を鳴らしたい」

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。