米首都ワシントンのホワイトハウス敷地内でコカインが見つかったことを受けて、米共和党のトム・コットン上院議員は5日、大統領警護隊(シークレットサービス)が現在行っている調査の詳細を求める書簡を送った。
シークレットサービスは2日、ホワイトハウス敷地内の西棟(ウエストウイング)で白い粉を発見し、簡易検査の結果コカインと判明した。この事態を受け、コットン氏は大統領官邸のセキュリティ問題などを提起している。
コットン氏はシークレットサービスのキンバリー・チートル局長に宛てた書簡のなかで、コカインが見つかったホワイトハウス敷地内の具体的な場所に関する情報を速やかに提供するよう求めた。
「米国民は、機密情報がやり取りされる場所で違法薬物が発見されたかどうかを知る権利がある」
セキュリティについては「ホワイトハウスの建物が安全でないのなら、議会はその詳細と、セキュリティ上の欠陥を修正する計画を知る必要がある」と刑事司法・テロ対策小委員会のメンバーであるコットン氏は回答を求めた。
また、セキュリティー・スクリーニングを受けずにホワイトハウスに入館できる個人の「リスト」や、シークレット・サービスのK-9プログラムが毎年何人のホワイトハウス訪問者を検査しているかを問うた。
さらにコットン議員は合衆国法典の一節を引き合いに出し、ホワイトハウスにコカインを持ち込んだ犯人が特定された場合、シークレットサービスはその場で犯した犯罪や連邦法上の重罪に対して令状なしで逮捕する権限を行使するのか、と質問した。
コットン氏は、7月14日午後5時までに回答するようシークレットサービスに求めている。
「人の出入りが多い」場所で発見
ホワイトハウスのカリーン・ジャン=ピエール報道官は5日、記者会見でコカインが発見されたのは西棟の「人の出入りが多い」場所であり、訪問者や職員が日常的に出入りする場所でもあると説明した。しかし捜査中だとし、それ以上の詳細については具体的な説明を避けた。
シークレットサービスのアンソニー・グリエルミ広報部長は5日、エポックタイムズの取材に対し「違法薬物は、一般人は立ち入ることができないが、職員、メディア、来賓、その他西棟に用事がある者がセキュリティ・スクリーニングの過程で立ち入ることのできる場所で発見された」と述べた。グリエルミ広報部長は「誰が持ち込んだかを特定するために」全力を尽くすとしている。
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