中国では、学生が校内で死亡する事件が相次いでいる。その原因について、学校側が遺族に明らかにすることは少ない。
今月25日にも、雲南省のある大学内で学生が「原因不明の死」を遂げた。
学校側は、他の学生には固く口止めし、お決まりの通り「安定維持」に躍起になる。その結果、真相を一切知らされない遺族は泣き寝入りするだけという悲劇が、またも繰り返されている。
台湾メディア「自由時報」28日付の報道によると、今月25日、雲南省にある西南林業大学に在学する大学院生が校内で亡くなった。死因は「不明」。事故死なのか、自殺か他殺かもはっきりしない。これまで遺族に対して、学校側から詳しい説明は一切ない。
学校側の対応を受け入れられない遺族は、説明を求めるため28日に直接学校を訪れたが、校門の前で警備員によって校内入りを阻止された。
SNSに投稿された関連動画のなかには、警備員によって力ずくで排除される遺族の姿があった。
亡くなった学生の父親は、我が子の遺影を胸に抱えて地面に座り込み、大声を上げて泣いている。母親は、悲しみのあまり校門前の地面に倒れ込んでいたが、やがて複数の警備員によってつかみ上げられ、強制的に移動させられた。
同校の学生によると、この日、校内に入る際には在籍クラスと学生番号を確認されるほどの厳戒態勢だったという。
また、授業が始まる前には、教師から「事件に関して議論しないように」という厳しい警告があった。事件について議論しそれが発覚した場合は、単位取得などの際に減点されるという。
関連動画に寄せられるコメントのなかには、「(私は)死亡原因を知っている。臓器マッチングが成功したんだ」など、近年中国で横行する臓器収奪を疑う声が多かった。
ほかにも「事件を表に出して、皆の目に触れさせないといけない。闇に葬り去られるだけだ」「皆が黙っていたら、次の被害者は自分だ」といった不安の声も広がっている。
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