今月21日午前、重慶市にある西南政法大学の屋外で行われた卒業式は、あいにく大雨に見舞われた。
傘やカッパ姿で式に参加する卒業生を前に始まった学長の講話だったが、わずか2文に短縮され、数十秒であっけなく終わった。このまさかの事態に卒業生は驚き、歓声をあげた。
学長の予定スピーチ原稿は3,500字だったという。しかし、大雨のなか、式に参加する卒業生を思いやったのか、付子堂学長は、原稿の「タイトル」だけを読みあげると「残りの部分(全文)は学校の公式サイトで見るように」と言い、「卒業生諸君、さようなら。どうぞお元気で!」と締めくくった。その間、わずか30秒ほどだった。
昔から、卒業式における学長や校長の講話が、国や学校に関係なく「やたらに長くて、退屈」というのは、もはや定番であるのかもしれない。中国でも、それは同様である。
雨の中、長話を覚悟していた卒業生たちは、学長の粋な計らいに驚くとともに、歓声を上げた。なかには、まるで母校がスポーツの試合に勝ったかのように、ガッツポーズを決める学生の姿もあった。
関連動画は複数の中国メディアが取り上げたこともあり、SNS上で注目されている。
「大雨だったが、本当に思いやりのある学長先生だ」「学長は臨機応変を心得ている」「とても人道的」「学生の最愛のタイプの学長だ」「最もハンサムな学長」「卒業生たちは感動しただろう」など、学長を称賛するコメントが多く寄せられた。
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