大手SNS、米ケネディ候補のアカウントを停止 選挙活動に影響も

2023/06/07
更新: 2023/06/07

暗殺された故ジョン・ケネディ元大統領の甥にあたるロバート・ケネディ・ジュニア氏は、Instagramによって選挙活動を停止されたと発言した。それを受け、イーロン・マスク氏は、同氏をTwitter Spacesでのディスカッションに招待した。

「興味深い…TeamKennedyのメールアドレスを使ってInstagramアカウントを設定すると、自動的に 180 日間の禁止措置が取られる。何故そうなるのか、誰か推測できるのか?」と彼はツイートした。

添付された画像には、Instagramが彼の「Team Kennedy」アカウントを停止し、「この決定に異議を申し立てる期間は残り180日」と表示されている。

ケネディ氏の投稿に対し、マスク氏は「来週、(Twitter)Spacesでディスカッションしない?」とコメントした。ケネディ氏は同意し、「月曜日(6月5日)の午後2時(米国東部時間)はどう?」と答えた。

数時間後、ケネディ氏はInstagramはまだ自分のアカウントを復活させていない」と書いた。「主要な政治候補者を沈黙させることは極めて非民主的だ」と主張した。

また「ソーシャルメディアは現代の広場に相当する」と投稿し、「もし一部の候補者だけしか、アクセスできないなら、民主主義はどのように機能するのか?」と指摘した。

FacebookまたはInstagramがケネディ氏に対してこうした措置を取ったのは初めてではない。2021年には、Instagramがケネディ氏のワクチンの安全性やCOVID-19に関する投稿を禁止している。

ケネディ氏はこれらのプラットフォームから禁止された後、自身のInstagramへの投稿はワクチンに対する正当な懸念を引き起こしており、(投稿の内容は)研究によって裏付けられていると述べた。

同氏のアカウントは、FacebookとInstagramが、「ワクチン接種が自閉症を引き起こす、危険である、効果がないといった研究結果を含む、ワクチンに関する誤った情報の拡散をブロックする」と発表した数日後に禁止された。

そして当時、「われわれの目的が安全で効果的なワクチンの供給である場合、このような検閲は逆効果だ」と指摘した。

ケネディ氏は長年に渡り、ワクチンと自閉症の関連性を広めるのに貢献してきた。ケネディ率いる団体Children’s Health Defenseは、2022年にFacebookとInstagramで禁止される前は、破傷風ワクチンが不妊症を引き起こす可能性があり、ポリオワクチンが実際に世界中でポリオ症例数を増加させていると主張していた。

ビッグテックの独占を批判する人々は、ソーシャルメディアは投稿の可否を決定する存在であってはならないと考え、「誤情報」に関する一部のコンテンツモデレーションポリシーは、事実上の検閲と同等であると主張している。

トランプ元大統領がTwitter、Facebookなどのプラットフォームでアクセスを禁止され、大部分のアカウントが復活される2021年初めに、この批判は頂点に達した。また、2021年と2022年に、主流メディアのシナリオに疑問を呈した多くの著名な保守派や個人の活動も禁止された。

広範に言い渡された禁止措置のため、Truth Social、ビデオプラットフォームのRumble、Gettrなど、代替ソーシャルメディアプラットフォームがいくつか設立された。

マスク氏は昨年末にTwitterを買収した際、多くの著名な保守系アカウントの復活に動いたが、トランプ氏はまだTwitterを利用しておらず、Truth Socialに投稿している。

「18年間」検閲され

2024年の大統領選を表明した際、ケネディ氏は、ワクチンに関する主張のためか、「18年間」検閲を受けてきたと発言した。「彼らは私をそんなに長く閉じ込めたべきではなかった」と述べ、「次の18か月間、彼らに真実を打ち明ける」と付け加えた。

数日後のCNNとのインタビューで、ケネディ氏は「誰が自分を検閲したのか、またその理由」について質問された。これに対して彼は、少なくとも12人の民主党の司法長官が最近、ソーシャルメディアサイトに連絡して彼を「検閲する」と語ったとし、ツイッターファイルによってホワイトハウス当局者がビックテック企業と共謀して同氏のアカウントを抑圧した事が報告され、「明白な証拠」が出ていると述べた。「私が政府の政策に反対していたからです」と彼は言った。

勝ち目はほとんどない?

ケネディ氏は2024年の大望を発表して以来、話題を作り出している。約1か月前には、彼はインタビューで、「CIAが1963年のケネディ元大統領の暗殺に関与していたと信じている」と宣言した。そして先週、バイデン大統領に対して、ケネディ元大統領の死についてさらに機密情報を公開するよう求めた。

世論調査によると、ケネディ氏はバイデン大統領に対して劣勢であるとされているが、彼はFox Newsに「自身にチャンスがある」と語っている。

Fox Newsの最新の調査では、ケネディ氏は民主党内で16%の支持を得ており、一方でバイデン大統領は62%を獲得した。同じく民主党の候補者であるマリアンヌ・ウィリアムソン氏は約8%の支持を得ている。

ケネディ氏は州内での選挙活動中に「公開されている世論調査結果は明らかだ」と述べた。また内部の世論調査結果は「さらに良い」とし、「独立派や共和党の支持者の一部が自分に賛同するだろう」「予想以上に好調だと思う」と語っている。

 

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。