米国のトランプ前大統領は4日、首都ワシントン近郊で開催された保守派の政治集会「保守政治行動会議(CPAC)」の年次総会で演説し、2024年の大統領選挙での再選に向け自身の政策について話した。
トランプ氏は、最重要課題として親の権利や学校選択の自由、米国における青少年の化学的・外科的な性器切除の廃止のために戦うと述べた。
「スクールチョイス(学校選択制度)や、保護者の直接選挙による校長の選考、親の権利のために戦う」と述べたうえで、「校長としての仕事を全うしないのであれば、保護者の投票によって解雇し、適格な人物を選ぶことができるはずだ」と指摘した。
また、トランプ氏が大統領時代に設立した愛国教育を促進する諮問委員会「1776年委員会」の活動を継続して、「我々の価値観を教え、我々の歴史と伝統を子どもたちに広めていく」と訴えた。同委員会はバイデン大統領の就任直後に廃止された。
LGBTについては、化学的・外科的な性転換から子どもたちを守ると語った。「若者の化学的去勢と性器切除を促進するバイデンの政策をすべて撤回し、50州すべてで子どもの性的切除を禁止する法案を私に提出するよう議会に要請する」 とした。
生物学的男性のトランスジェンダー選手による女子競技参加を禁じることも約束した。
またトランプ氏は「ジョー・バイデンのクレイジーな大統領令により、すべての連邦政府機関に設置されたマルクス主義的な概念の多様性、公平性、包括性を強いる担当官を排除する」と表明した。
「この恐ろしいアジェンダを実行するために雇われた従業員全員を直ちに解雇する」とし、さらに「こうしたバイデン政権の政策によって不当に差別された米国人に賠償するための基金を創設するよう議会に働きかける」とした。
また国境警備をめぐっては、「大幅な増強と米移民・関税執行局(ICE)の強制送還担当官を大量に増員する」と言明。「私のリーダーシップの下、必要な州、地方、連邦、軍のリソースを全稼働して、米史上最大の国内強制送還作戦を実行する」と述べた。
特にギャング集団を対象にすると強調した。「すべての州と連邦機関に、米国で知られている、あるいは疑われているギャングのメンバーを特定するよう要請する」「不法滞在している彼ら一人一人を米国から追い出す」と舌を振るった。
違法薬物の米国への流入にも対処するとし、「致死的な薬物の流入を阻止するため、誰もが不可能だと言ったISISのカリフを倒したように、カルテルを倒すことが私の方針となる」と述べた。
行政についてトランプ氏は、「ディープステートを完全に消し去り」、「我々の司法制度を武器化した、選挙で選ばれていない官僚や影の勢力を解任する」と約束した。
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