中印、係争地での衝突巡り互いに批判 双方に負傷者

2022/12/14
更新: 2022/12/14

[ニューデリー 13日 ロイター] – インドのシン国防相は13日、中国との係争地である北東部アルナチャルプラデシュ州で9日に起きた両国軍の衝突について、中国軍がインド領内に侵入するのを阻止し、双方に負傷者が出たと明らかにした。

インド側に死者や重傷者はなかったという。

シン氏は議会で「中国軍はタワン地区のヤンツェ地域で実効支配線を侵害し、現状を一方的に変更しようとした」と述べた。

「インド軍は中国の試みに断固として立ち向かい衝突が起きた。中国軍の領土侵犯を阻止し撤退させた。この小競り合いで双方の兵士が何人か負傷した」と説明した。

両軍の衝突は双方に死者が出た2020年6月以来となる。

シン国防相は9日の衝突について「インド軍司令官の時宜を得た介入により中国人民解放軍兵士は自陣に戻った」と議員に説明。現地の司令官が11日に中国側と協議し、「このような行動を慎み、国境の平和と安定の維持を求めた」と述べた。

一方、中国外務省は、把握している限りで中印国境情勢は総じて安定していると述べたが、人民解放軍西部戦区の報道官は、インド軍が中国軍の定期巡回を「不法に横断して阻止した」と指摘。

「インド側には、前線部隊を厳しく管理・抑制し、中国と協力して国境の平和と安全を維持するよう求める」と述べた。

インド国防関係者によると、両国のパトロール部隊が峰の一つで対峙し、その後取っ組み合いとなり、何人かの兵士が岩肌に倒れ負傷したという。

Reuters