ジェイク・サリバン米大統領補佐官は12日、中国共産党という権威主義国家が台頭するなか、自由で開かれた国際秩序を維持できるかどうかは米国の今後の10年の行動にかかっているとの認識を示した。
バイデン政権は同日、安全保障政策の指針となる「国家安全保障戦略」を発表した。中国を「国際秩序を変える意図と能力を備えた唯一の競争相手」と位置づけ、国益を守るための包括的な方針を掲げた。
米ジョージタウン大学が主催したイベントに出席したサリバン氏は「中国は国内外において、経済、政治、安全保障、技術の各領域で非自由主義を推進し、西側と競争している」と警戒感をあらわにした。
また「ポスト冷戦時代は終わった」とした上で、国際秩序を作り替えようとする中国とロシアの新たな地政学的競争の時代が到来していると指摘。「(両国は)技術的・経済的強制力によって一線を逸脱した者を締め出すという、全く異なるビジョンを推進しようとしている」と述べた。
こうした脅威に対抗するには、同盟国やパートナー国が足並みを揃え「自由・開放的で、繁栄する国際秩序」の構築に努める協力関係が欠かせないと強調した。「この決定的な10年が、紛争と不和の時代となるか、あるいは豊かで安定した未来の始まりとなるかは、今取るべき行動にかかっている」
(翻訳編集・山中蓮夏)
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