「ミッションを危うくする」米軍の退役将校、左傾化した陸軍士官学校の指導に異議

2022/06/30
更新: 2022/06/30

退役した米軍将校3名は、左傾化した陸軍士官学校(通称:ウエストポイント)の指導内容に抗議の意を表明した。3人が署名した士官学校卒業生組織の作成した書状には、強制的ワクチン接種、CRT講義、衛生状態、進歩的政治活動、その他の「ウォーク活動」は「本来進むべき目的とは矛盾している」と記されている。

この退役軍人3名は、トーマス・マックルナーニ空軍中将、ポール・ヴァレリー陸軍少将、アンドリュー・オメーラJr. 陸軍大佐である。

「私たちは、士官学校と国防省の指導者に対して、士官学校が進めているウォーク活動(人種的偏見と差別に対する警告活動)、CRT(批判的人種理論)、多様性訓練など、本来進めるべき活動とは矛盾していることを問い質したかった。海軍と空軍の士官学校で、このような活動が広く行われており、そして軍事指導部の最高レベルから指示されていることがわかった」と、ヴァレリー氏は大紀元に語った。

社会主義者による米国の乗っ取りに警鐘を鳴らしてきたヴァレリー氏は、「米国とその市民を守るために、軍隊が本来の姿に戻り、部隊を訓練し指導することを皆望んでいる」と、付け加えた。

この書状は士官学校のほか、ロング・グレイ・ラインとよばれる、60年の歴史を持つ1000人以上の士官学校卒業生組織が作成した。次のような項目についての説明を求めている。

  1. 名誉制度の実施において行われてきた不正行為について
  2. COVIDウイルスのワクチン接種による副作用が広く知られているにもかかわらず、士官候補生にワクチン接種を義務付けていること、また、宗教上の理由から、接種を拒否する士官候補生に対する例外規定の説明について
  3. 憲法と立憲共和国に対する攻撃である批判的人種理論を士官学校で教えていることについて。これは、扇動とは言わないまでも、違憲行為を構成する行動である
  4. 士官候補生用食堂の杜撰な管理について。そのため、衛生状態も悪く調理も不十分で、飲食に適さない物が提供されていると報告されていた
  5. 民間教職員の政治活動が士官学校の長年の方針と軍規に違反する政治活動であることについて
  6. 士官候補生部隊に向けた講演のスピーカーとして、もっぱら急進的なゲストスピーカーに依頼していることについて。このやり方は陸軍規則に違反し、教職員に偏見に満ちた政治活動をさせる結果となる
  7. 士官学校において確認された諸問題について問い合わせたところ、教育長が返答しなかったことについての説明

ミッションを危うくする

憂慮する卒業生たちは、「士官学校の原則が否定され、本来の使命である『士官候補生を教育し、訓練し、鼓舞することによって、卒業生が義務・名誉・国という価値を守る人格的指導者となり、米国陸軍の士官として国家に貢献する職業的卓越性を身につける準備をすること』が危うくなっている」と考えている。彼らは、「自分たちが発見した諸問題について、当局が我々の忠告を聞き入れてくれること」を期待して、この手紙を送った。

この書状は、「ウエストポイント士官学校は、士官学校の由緒ある原則、憲法、我々の宣誓を無視した方法で業務を行っている」と主張している。この書状は、学校長と卒業生協会の会長と理事に送られた。

「人種差別撤廃論や共産主義イデオロギーを教えるために時間を使ってしまえば、本来なら十分な時間を割いて行うべき射撃や飛行機の操縦、メンテナンスなどの時間を奪ってしまうことになる。また、軍隊の医療班でも多くの医師や看護師が甚大な影響を受けている。これは大変なことであり、今すぐ強制的な方法を中止しなければならない」と、ヴァレリー氏は大紀元に語った。

ワクチン接種の義務化期限

米軍のCOVID-19ワクチン義務化の遵守期限が6月30日に迫る中、米軍当局は、ワクチン未接種の隊員はごくわずかで、96%以上の隊員が完全に接種していると公表している。

しかし、陸軍のワクチン接種率は96%よりはるかに低い可能性があると、匿名の現役陸軍高官がザ・ディフェンダーに語っている。

大紀元は、ウエストポイント広報部にコメントを求めている。

Epoch Times記者。NYCエリア担当。
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