高校生に「共産主義の暴政」伝えよう 米フロリダ州、法案成立

2022/05/11
更新: 2022/05/13

米フロリダ州のロン・デサンティス(Ron DeSantis)知事(共和党)は9日、州内の公立高校で毎年「共産主義の犠牲者の日」を設けることを義務付ける法案に署名した。

「HB395法案」と呼ばれる同法は、毎年の「共産主義犠牲者の国家的記念日(11月7日)」に中国共産党(CCP)やソビエト連邦など共産主義政権下で起きた大量虐殺や飢饉、迫害について生徒に伝えるよう公立学校に義務付けた。

法案は、今年初めに同州の上下両院で可決した。

同法案について、デサンティス州知事は「フロリダ州民、特に学生たちに共産主義の罪悪やその独裁者、そして共産主義に苦しむ何億もの人々について理解を深めてほしい」とその狙いを話した。

共産主義犠牲者財団(VOC)は、政治粛清、宗教的迫害、大規模飢饉など、共産主義の継続による犠牲者は世界中で1億人以上にのぼると推計している。

法案は、「カール・マルクスの経済哲学に基づく共産主義は、自由、繁栄、人間の生命の尊厳という理想と相容れないことが証明され、ジョセフ・スターリン、ウラジーミル・レーニン、毛沢東、ポル・ポトといった悪名高い全体主義の独裁者を生んだ 」とも記している。

毛沢東政権は、1949~76年に亡くなるまでの間に、大躍進、文化大革命など一連の政治運動を通じて8000万人以上を殺害したと推定されている。

無神論を体制のイデオロギーにする中国共産党は今もなお、キリスト教や法輪功などの信仰団体やウイグル族を迫害しており、「毛沢東の政治的遺産を引き継いでいる」と人権団体は指摘している。

「共産主義の暴政史」に関する授業は23~24年度の学年から始まる予定になっている。

フロリダ州には、キューバなど共産主義国家から逃れてきた人たちが大勢いる。

(翻訳編集・李凌)