防衛省は19日から22日まで、北大西洋条約機構(NATO)サイバー防衛協力センター(CCECOE)が実施する世界最大級の国際サイバー防衛演習「ロックド・シールズ2022」に参加する。CCECORによれば、参加国のサイバー技術者たちは安全保障に関わる大規模攻撃から政府、民間、軍事、重要インフラを保護する能力を高める。日本の参加は昨年に続き2回目。
この年次演習の統裁部はエストニアのタリンに置かれているが、参加組織は自国からオンライン形式で参加する。NATO加盟国のほかウクライナ含む約30カ国が参加し、日本からは統合幕僚部や陸海空の通信部隊のほか内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)、総務省、警察庁も加わる。このほか民間の大手IT企業も協力するという。
演習は治安の悪化が懸念される架空の島国「ベリリア」が受けた軍事や民間のITシステムに対する組織的なサイバー攻撃を想定する。こうしたサイバー攻撃が「単独で起きる可能性は低く、より広範な地政学的戦略の一環」となる現在の安全保障環境に基づくシナリオだという。
ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、欧米諸国はサイバー攻撃に対する警戒を緩めていない。エストニア国防省のサイバー政策顧問を務めるアネット・ヌマ氏は「各国のサイバー防衛部隊が厳戒態勢にあるなか、 今大会は参加国にとって重要な意味を持つ」「同志国は防衛のために連携しなければならない」とウォール・ストリート・ジャーナルにコメントした。同国は演習でウクライナとチームを組むという。
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