日本およびフィリピン政府は9日午前、外務防衛閣僚会合(2プラス2)を東京で初めて開催した。海洋進出を強める中国を念頭に、両国が「戦略的パートナー」として連携を強めることや、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けて協力することを確認した。防衛協力を促進する円滑化協定についても検討する。
日本の林芳正外相と岸信夫防衛相、フィリピンのロクシン外相とロレンザーナ国防相がおよそ90分間協議した。会談後に共同声明を発表した。
双方は国の防衛能力を強化させ、防衛能力の構築や相互の寄港・寄航、更なる防衛装備品・技術の移転などを通じて、防衛関係全体を深めていくとした。訪問や支援を円滑にする枠組み作りや、自衛隊とフィリピン国軍との訓練を強化することについて検討を進めていく。
政治的目的を達成するための経済的威圧やサイバーセキュリティについて議論し、経済安全保障を促進するために協力していくことや、武装集団による強盗や誘拐が発生するフィリピン南西のスールー・セレベス海域で海上保安協力を推進していくことで一致した。
ロシアによるウクライナ侵攻について、国際法および国連憲章の重大な違反であるとの認識を明確にした。さらに紛争において核や化学兵器など大量破壊兵器の使用や威嚇は決して許容されるものではないことを強調した。
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