再送日本政府、ロシアからの石炭輸入削減へ G7と足並み

2022/04/08
更新: 2022/04/08

[東京 8日 ロイター] – 日本政府は主要7カ国(G7)と足並みをそろえ、ウクライナに侵攻したロシアからの石炭輸入を削減する方針を決めた。すぐに代替を確保するのは難しいことから段階的に減らし、最終的には輸入しないことを目指す。

萩生田光一経済産業相は8日の閣議後会見で「代替国を見つけながら輸入を段階的に減らしていく。最終的には輸入しない方向を目指していきたい」と明言した。

G7は7日、ロシアが侵攻したウクライナで市民が殺害されているのが見つかったことを受け、追加制裁を盛り込んだ声明を発表した。G7メンバーの日本も米欧と歩調を合わせる。鈴木俊一財務相は8日の閣議後会見で「G7首脳声明も踏まえつつ、関係大臣と連携して迅速に対応していく調整をしてまいりたい」と語った。

石炭には発電に使う一般炭と鉄を作るために使う原料炭があり、日本はほぼすべてを海外から輸入している。このうちロシアからの輸入は一般炭で約11%、原料炭で約6%を占める。

経済産業省幹部によると、原料炭の代替先をすぐに見つけるのは難しいという。

萩生田経産相は「代替国を見つけないと国内の石炭確保ができなくなり、停電などにつながることは避けたい。代替確保は国として責任を持って対応していきたい。産業に迷惑をかけない方向で制裁に協力していく」と述べた。

ロシアに保有する液化天然ガス(LNG)と石油の権益は維持する方針で、萩生田経産相はこの日も「サハリン1」、「サハリン2」、「アークティック2」など各プロジェクトから撤退しない考えを示した。

(清水律子、山口貴也、竹本能文)

Reuters
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