世界感染率ワースト10カ国、9カ国が中国製ワクチン使用=オックスフォード大統計

2021/06/18
更新: 2021/06/18

中国製ワクチン有効性をめぐって懸念が広がっている。オックスフォード大学の統計によると、世界で最も感染率の高い上位10カ国のうち、9カ国が中国製ワクチンを使用している。

オックスフォード大学が運営するOur World in Data(データで見る私たちの世界)によると、6月9日時点で、人口100万人あたり1日の感染者数が多い上位10カ国は、セーシェル(1227)、ウルグアイ(1023)、モルディブ(884)、バーレーン(855)、アルゼンチン(589)、コロンビア(488)、スリナム(459)、パラグアイ(416)、チリ(379)、モンゴル(376)となっている。

この10カ国のうち、ワクチンの入手が困難なパラグアイを除き、9カ国が中国製ワクチンを使用している。

既報のとおり、アフリカ有数の高所得国であるセーシェルでは、接種されたワクチンの57%が中国の国薬集団(シノファーム)製ワクチン、残り43%は英アストラゼネカ(AZ)とのライセンス契約に基づきインドで生産されるコビシールド(Covishield)製ワクチンだ。

南米のウルグアイでは、5月29日時点で、ワクチンの累計接種回数は約274万回となり、そのうち80%は中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製ワクチンである。

インド洋に浮かぶサンゴ礁のリゾート地、モルディブでは、5月8日時点で、30万人以上が少なくとも1回目の接種を受け、うち35%は2回目を終えた。同国では、中国シノファーム製とコビシールド製の2種のワクチンを使用している。

中東の島国バーレーンでは、人口の56.3%にあたる約100万人が1回目の接種を受け、47%は2回の接種を終えた。シノファーム製ワクチンは、接種されたワクチンのうち60%以上を占める。

南米のアルゼンチンでは、4月25日に中国からワクチン第一弾が到着し、今まで400万回分のシノファーム製ワクチンを受け取った。南米のコロンビアでは、提供されたワクチンの76.6%がシノバック製ワクチンだった。

南米北部のスリナムでは、ワクチン接種の取り組みがあまり進んでいない。中国政府が5月、同国にシノファーム製ワクチン10万回分を寄贈すると発表した。南米のチリでは、ワクチン接種が5月16日時点で1657万回分に達し、その80%以上がシノバック製ワクチンによるもの。

南米で唯一、台湾との外交関係を維持しているパラグアイでは、ワクチンの入手が困難になっている。このため、パラグアイが「ワクチン外交」を展開する中国当局に歩み寄るのではないかと懸念されている。中国北部に位置するモンゴルでは、シノファーム製ワクチン430万回分を受け取っている。

(翻訳編集・王君宜)