新型コロナウイルスが依然として猛威を振るうインド南部のタミル・ナードゥ州で、民間有志によって失業者や生活困窮者のために炊き出しが行われている。経済の停滞により雇用機会が激減、なかでも日雇い労働者は厳しい現実に直面している。
新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、タミル・ナードゥ州政府は5月24~30日まで、「ロックダウン中のロックダウン」と称される厳格な行動制限政策を実施している。外出は生活必需品などの購入に限られ、移動も大幅に制限される。経済活動は下火になり、多くの人々が職を失った。
そうした中、困窮者のために食事を提供しようと、民間有志が炊き出しを始めた。食べ物を袋に詰め、水とともに配給する。こうした民間の互助は、公的な行政サービスが行き届かない地域で限りなく重要だ。
タミル・ナードゥ州はインドの最南端に位置し、タミル語話者が多数を占める。州都はチェンナイ。
(王文亮)
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