薬物を流通させた罪でロサンゼルスで服役した、米航空会社の元女性客室乗務員が4月、釈放された。ミス・ジャマイカにも選ばれたことのあるこの女性は2年前、キャリーケースにぎっしりと詰め込まれた3億円相当のコカインを、ロサンゼルス空港で運搬し、放置した。
乗務員には緩くなる空港のセキュリティ・チェックのスキを狙った、大胆な犯行だった。ジャマイカの新聞「ジャマイカ・グレーナー」10日付によると、米航空会社ジェット・ブルー(Jet Blue)の客室乗務員マーシャ・ゲイ・レイノルズ(Marsha Gay Reynolds、33)は2016年3月、たまたま無選別に行われる空港警察の検査の対象となり、慌てて運搬していたコカイン27キロの詰まったキャリーケースを空港内に捨てた。
レイノルズは2日後にニューヨークで逮捕された。同年12月に開かれた刑事裁判では、コカイン流通の罪で有罪判決が下った。通常は10年の懲役刑だが、4月9日の公判で、麻薬密売捜査に協力したとして、逮捕からわずか2年で釈放が決定した。
このたびの裁判について報じた現地紙・マイニュースLAによると、レイノルズの情報提供により、警察はジャマイカ籍の麻薬密売人1人を逮捕した。
また、レイノルズは2015年頃より、麻薬密売人から報酬を受け取って、航空会社職員の立場を利用しセキュリティ・チェックを抜け、ニューヨーク・ロサンゼルス間を約10回に渡り麻薬を運搬していたという。
2008年にミス・ジャマイカにも選ばれた「運び屋」レイノルズは、少なくとも3年は警察の監視下に置かれることになる。
(編集・甲斐天海)
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