米国務長官が更迭、対中政策がより強硬に=米メディア

2018/03/14
更新: 2018/03/14

トランプ大統領は13日、ティラーソン国務長官を解任し、後任にポンペオ中央情報局(CIA)長官(54)を起用すると明らかにした。一部の専門家は、中国批判を繰り返してきたポンペオ氏の就任は、トランプ政権の対中政策が一段と強硬になると分析した。

米メディアCNBC投資情報番組の司会を務めるジム・クレイマー氏は同日の番組で、ポンペオ氏がトランプ大統領と多くの政治主張において一致し、トランプ政権内の「タカ派」として知られると指摘した。クレイマー氏は「ポンペオ氏の国務長官の起用は、トランプ政権が中国当局を敵に見なしたことを意味する」と述べた。

クレイマー氏によると、ティラーソン氏は、北朝鮮問題だけではなく、貿易政策でもトランプ大統領と意見が相違した。一方、ポンペオ氏は中国当局とロシアが、米国に浸透工作を続けているとの認識を主張してきた。

ポンペオ氏は1月30日、英メディアBBCの取材に対して、中国当局の影響力拡大に警戒すべきだと発言した。

また、中国当局が米国で展開する秘密情報活動について、ポンペオ氏は「懸念している」と述べた。「中国当局の秘密情報のネットワークが全世界に及んでいる。情報員らは米国の機密資料を狙っているほか、米政府に対して浸透工作を行っている」と強調した。

ポンポオ氏は、トランプ大統領と同様に、イランの核開発問題で、2015年に米英仏など6カ国で締結したイラン合意に強く反対している。

ポンペオ氏はイタリア移民出身。1986年陸軍士官学校を卒業。のちに、ハーバード大学のロースクール(法科大学院)に入学し、同大学のローレビュー(法学雑誌)の編集者を務めた。卒業後法律事務所に勤務した。2011年、共和党の草の根保守運動「ティーパーティー(茶会)」の後押しを受け下院議員選に当選し、保守強硬派として知られる。北朝鮮に関しても、金正恩朝鮮労働党委員長排除の可能性に言及するなど強い姿勢で臨んできた。

中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は14日、国際協調を重視するティラーソン国務長官の解任で、中国を含めた対外政策が「より強硬になる」と警戒している。

(翻訳編集・張哲)