朝鮮半島の緊張が日増しに高まるなか、北朝鮮と国境を接する中国・吉林省の共産党委員会機関紙「吉林日報」は6日の5面で、核兵器の基礎知識や避難方法などを掲載した。核兵器を使用した有事勃発について、中国共産党がその可能性を否定していないことがうかがえる。
記事は、核兵器の特性・原理や起爆の仕組み、爆発した際の現象などを説明し、「現代の戦争は地球規模になりうるため、大陸間弾道ミサイルは世界中どんな所でも攻撃が可能だ。(現代の)戦争ならば初めから前線と後方の都市いずれもが空爆の脅威にさらされる」と指摘した。
また、核爆弾から身を守る避難方法はイラストの図解で伝えられている。最後の部分には「空爆被害と自然災害の共通点」や緊急事態準備用品などについて説明があった。
この記事は中国の各大手ポータルサイトに転載され注目を集めている。中国紙・新京報は匿名希望の関係者の話として、記事の内容は吉林省当局の関係部門に提供され、「通常の国防教育」だと伝えた。
しかし、同省は北朝鮮の核実験施設に地理的に近いことから、記事掲載の動きについて様々な憶測が飛び交っている。
中朝国境沿いに「難民避難所でネットワーク接続作業」との未確認情報も
中国ネット上には、中国移動通信(チャイナ・モバイル)吉林支局の内部文書として、難民避難所の設置を示唆する未確認情報が出回っている。文章には「中国移動通信吉林支局の長白駐在部は、地元政府の委託を受け、難民施設での通信ネットワーク接続作業を担当」と記されている。
朝鮮半島が有事となれば、国境を面する中国も難民問題を抱えることになる。中朝国境へ中国軍が収集されているとの報道がある。10月上旬に中朝国境に兵隊や医療支援部隊が多数、移動していたと、現地の住民は同月、大紀元日本に明かした。大量に流入することが考えられる難民対策との見方がある。
(翻訳編集・王君宜)
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