米国の人気歌手ケイティ・ペリーさんが中国の入国を拒否されていたことが、米メディア報道により明らかになった。ケイティさんは過去の台湾公演で、台湾立法院(国会)を占拠した学生運動の支持を示したことが理由ではないかと一部メディアは報じている。
ケイティさんは、上海で11月20日に開催されるファッションショー「ビクトリアズ・シークレット」に出演し、楽曲を披露する予定だった。米メディア「ページ・シックス」が伝える情報筋の話によると、一時中国入国ビザは発行されたが、後日撤回されたという。
ビザ取り消しは、ケイティさんが台湾で起きた「ひまわり学生運動」の支持と捉えられるパフォーマンスが理由ではないかと見られている。2015年の台北公演で、学生運動の象徴だったひまわりの花を衣装に飾り、さらに舞台上で中華民国の旗を身を包み、観客にアピールしていた。
2014年3月の「ひまわり学生運動」では、台湾与党・国民党が貿易の自由化を図る中台のサービス貿易協定の審議を打ち切ったことに抗議するため、学生たちが立法院を占拠し、総統府周辺へ抗議のために集結した。
馬英九総統(当時)は台湾の競争力向上のために協定可決を急いだが、野党・民主進歩党や学生たちは、人材流出、中小企業への脅威、言論圧迫や情報漏えいなどを懸念し、強く反対した。「ひまわり学生運動」により、協定は発効されていない。
「中国当局は、中国で芸能活動しようとするすべての海外アーティストを検閲している。ニュースやSNSを調べ、中国に不快感を与えるような言動がないかどうか見ている」と同情報筋は語った。
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ケイティさんのほか、人気モデルのジジ・ハディドさんも9月、ショー出演の取り消しを発表した。ジジさんはSNSインスタグラムに掲載した動画で「アジア人に対する差別的な表現をした」として中国側から反感を買い、騒動になった。
発端となった動画には、ジジさんが相撲力士の顔のような形の菓子を手にして目を細める様子が映っている。英語や中国語で「(ショーの会場である)上海に来ないで、歓迎しない」「反中の差別主義者だ」と多数の書き込みがあった。ジジさんは中国SNS微博で「誰かを傷つけるつもりはありませんでした。心から謝ります」と謝罪コメントを出す事態となった。
this is y’all woke palestine queen? Gigi out here mocking Asian people. i would say she’s cancelled but she never started. rat @GiGiHadid pic.twitter.com/b6wj5k1sXE
— . (@hvrrystime) February 5, 2017
(翻訳編集・佐渡道世)
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