北朝鮮が3日に6回目の核実験を実施したことを受け、トランプ米大統領は同日、北朝鮮とビジネスする国とのすべての貿易停止を検討する、とツイッターで表明した。これが実行されれば、どの国が影響を受けるのだろうか。
韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の統計では、韓国との貿易を除く北朝鮮の2015年の対外貿易規模は62.5億ドル(約6800億円)。北朝鮮の貿易総額は世界で100位圏外で極小規模だが、その貿易相手国に中国、ロシアなど世界経済に影響力を持つ国が名を連ねる。
北朝鮮の最大の貿易相手国である中国は毎年、北朝鮮の輸出・輸入総額の8割強以上を占めている。
いっぽう、アメリカにとって、中国はカナダ、メキシコに次ぐ第三の輸出相手国で、それぞれ米輸出・輸入総額の9.3%、21%を占めている。トランプ米大統領が中国との貿易関係を断つと決断すれば、米中両国の経済に大きな影響を与える。
北朝鮮の第二の貿易パートナーはインド。輸出・輸入総額の3.5%、3.1%しかないだが、米国にとって9番目の貿易相手国である。制裁を実施するなら同様に大きな影響を及ぼす。
そのほかの北朝鮮の主要な貿易国はほとんどアジアの国々である。中国とインドに続いて、輸出分野ではパキスタン(北朝鮮輸出総額の1.5%)、サウジアラビア(同0.89%)。輸入分野ではロシア(同国輸入総額の2.3%)、タイ(同2.1%)、フィリピン(同1.5%)、メキシコ(同1.3%)。
韓国統一省によると、2016年の南北間の貿易額は3.33億ドル(約363億円)で、最盛期2015年の9分の1の低水準だが、トランプ大統領の指す貿易停止国の対象に該当するかどうかは不明である。
(翻訳編集・叶清)
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