北朝鮮が6回目核実験か 深さゼロのM6地震、実験場で発生

2017/09/03
更新: 2017/09/03

北朝鮮で2日12時半ごろ、自然地震ではない可能性のある地震を、気象庁が観測した。過去の事例をふまえると、北朝鮮が核実験を実施したことにより発生したと可能性があるという。政府が緊急の会見で発表した。

菅義偉官房長官は気象庁のデータを引用して「地震の震源は北緯41.3度、東経129.1度、深さは0キロメートル、マグニチュード6」と述べた。位置は北朝鮮ハムギョン北道のキルジュ群で、核実験場がある。

日本政府は官邸対策室で会議が開き、総理からは「関係省庁は緊張をもって情報分析に努めること、国民に対して的確な情報提供を行うこと、米国、韓国、中国、ロシアなど関係各国と連携を図ること」の3点の指示があった。

北朝鮮による核実験は、昨年9月9日の建国68周年の際に行われて以来、1年ぶりで6回目。

核実験の実施は国連安保理条約に違反し、更なる追加制裁は避けられない。河野太郎外相は3日、外務省内で記者団に対して、国連安全保障理事会の緊急会合を要請し「新たな安保理決議に向けて調整する」と述べた。また、北京の日本大使館を通じて北朝鮮に強く抗議したという。

韓国大統領府高官も「北で発生した地震は6回目の核実験によるものと推定される」と聯合ニュースに述べ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は日午後、国家安全保障会議(NSC)の全体会議を緊急招集した。

9月3日の自然発生ではない地震と過去の北朝鮮による核実験の記録(気象庁)
 

(編集・佐渡道世)

関連特集: 緊迫の朝鮮半島