【大紀元日本8月27日】ドイツ政府部門のコンピューターに、中国のハッカーによりスパイウエアを植え込まれたことが、ドイツ情報機関の調査でわかった。最新号のドイツ週刊誌『シュピーゲル』によると、ドイツ総理府と外務省のほかに、経済省や教育研究省などの政府部門の多くのコンピューターが、中国からのスパイウエア(ウイルス)に感染していた。
同報道によると、ドイツ憲法擁護庁は今年5月、ドイツ政府部門のコンピューターが度々ハッカーにより攻撃されていたことを発見した。ドイツの情報機関は、これらのハッカーが中国の軍事部門に関係している可能性が高いと考えている。
ドイツ憲法擁護庁の報告では、スパイウエアを発見した後、160GBの資料の漏洩をくい止めることができたが、これらのスパイウエアが発見される前に、どのぐらいの情報は盗まれたのか分かっていない。これらのスパイウエアは、ワードファイル或いは PDFファイルの形式で送り込まれたものである。
ドイツ政府のスポークスマンは、ドイツ連邦安全情報技術局はすでに「有効な防止措置を講じた」と発表した。ドイツのメルケル首相は8月27日に中国を訪問する際に、知的所有権の保護問題を一つの主要な議題として、中国側と会談する予定である。
ドイツ憲法擁護庁の報告は、「ドイツは中国の経済スパイにより重点に注目されている目標の一つである」と指摘した。政府安全部門のヨハネス・シュマルズル氏は、週刊誌『シュピーゲル』の取材を受けた際、「経済スパイ事件の60%は、中国に関係がある」と話した。しかし、中国のスパイが、ドイツの総理府と外務省のコンピューターに侵入したことは、明らかに経済情報を盗み取るだけではない。
(ベルリン 記者・田宇)
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