シンガポール政府、法輪功の人権を無視＝各国法曹界が連名抗議

2006/08/25

更新: 2006/08/25

【大紀元日本8月25日】シンガポール警察当局は、2005年10月22日および23日にシンガポールの繁華街で中共が法輪功を迫害する真相資料を配布した法輪功学習者9人を、「無許可の集会」という罪名で起訴した。裁判所の初回の審理は8月28日に行われる予定。これに対して、ヨーロッパ・アジア・米国・カナダ等10カ国の弁護士や判事たちが米国ワシントン・DCで「人権法協会」を設立し、シンガポール前首相リー・クァン・ユー氏宛てに連名の抗議書を提出した。

抗議書は、「シンガポール政府は国民の基本的人権と自由を尊重しておらず、シンガポールでの中国共産党（中共）による法輪功の迫害を暴露する平和的な活動に干渉した行為は、まさに中共が法輪功を絶滅させようとしている行動に屈従したことの表れである」と指摘した。さらに、抗議書は、シンガポール政府は憲法に違反しており、法輪功学習者に対する起訴を直ちに取り下げ、シンガポール政府は中共に屈従しない、また、法輪功に対する迫害に関与しない真の民主国家であることを表明するよう求めた。

起訴された法輪功学習者・王氏は、8月6日に裁判所に対して、リー・クァン・ユー前首相に対する証人喚問を申し込んだが、裁判官に却下されたが、却下理由の説明はなかったという。

「人権法協会」によると、リー氏はシンガポール政府の対中政策の策定にいまだに強い影響力があるため、当局の法輪功団体に対する態度および今回の事件はリー氏と強く関係しているとの見方から、抗議書をリー氏および息子のリー・シェンロン首相など指導層4人に宛てたという。

抗議書の内容は次の通り。

リー・クァン・ユー前首相、

我々の公民は、中共が法輪功団体を全滅させようとしているという内容の真相冊子を公共の場で平和的に配布しただけで、シンガポール政府に訴えられた。今回の提訴の決定は、どこの民主社会においても明らかに違法であり、国際社会を憤慨させている。国際社会は特に中共の暴行に対してはっきりとした認識を持っている。従って、民主および基本的人権、自由を尊重すると唱っているシンガポール政府が、高尚な品行を持つ公民たちに対して、告発、罰金、さらには彼らの人身の自由を剥奪するようなやり方は理解できないし、また、受け入れられない。

国際人権派弁護士および法輪功学習者が大量虐殺されることを調査しているすべての国際団体の代表として、次の通り声明する。

一．我々は非常に驚愕し、憤慨している。憲法で信仰の自由および表現の自由が保障されているシンガポール政府が、人民のこれらの権利行使に対して妨害する決定を下した。シンガポールが本当に民主制度を備えているか疑わざるを得ない。

二．シンガポール政府の今回の行為は、実質上、中共の平和的な精神修煉を実践している法輪功に対する大量虐殺および拷問を含む絶滅政策に賛同し、協力している。

三．大量虐殺の罪を犯した中共の首謀者を譴責する国際社会の弁護士たちは、シンガポール政府の人民に対する弾圧に、直接または間接に関与・協力した者、または、大量虐殺した個人および政府共謀者に対して、躊躇なく国際的な法的手段を講じる。

四．同時に、シンガポール憲法および国連の関連国際法権利および自由規範に背く不法行為に対し、世界におけるすべての国際人権団体および組織、さらに国連人権委員会も譴責することを要請する。

五．我々は、シンガポール政府が真の民主国家であり、中共に屈従した名ばかりの独立国家ではないことを証明するように求める。従って、シンガポール政府に対し、法輪功学習者たちに対する提訴を取り下げ、同時に彼らが無実であることを発表することを強く求める。

我々は貴国政府の今後の決定に厳密な注意を払い、この抗議書が前述の非民主的で人権を尊重しない態度の是正に役立つことを望む。

人権法協会執行長：テリー・マーシャ弁護士

人権法協会理事：朱婉_qi_弁護士

人権法協会理事：カロス・イカレイシアス弁護士

カナダ弁護士権利オブバーザー：アンスレ弁護士

ベルギー弁護士：クォータ・フィリガー弁護士