日本議員、中国大使館前で抗議 拘束された法輪功学習者の即時釈放求める

2023/09/06
更新: 2023/11/15

複数の法輪功学習者が中国共産党によって拘束されたことを受け、日本の議員は5日、中国大使館前で忠告書を読み上げ、学習者らの即時釈放を求めた。丸山治章逗子市議は習近平宛ての忠告書で、人類史上最悪のジェノサイドを続ければ国が亡ぶと諭した。その後、忠告書を中国大使館のポストに投函した。

今年5月、山東省日照市では70人以上の法輪功学習者が拘束された。ドイツ在住の丁楽斌さんは父親の丁元徳さんが法輪功を修めているという理由だけで違法に拘束されたことを受けて、即時釈放と迫害停止を国際社会に求め、注目されている。

忠告書では、国連特別報告者が臓器狩りに反対する声明を発表し、英国ロンドンで開かれた「中国(臓器収奪)法廷」が中共が人道に反する罪を犯していると結論づけたと指摘。法輪功学習者、少数民族を含む少数派への弾圧をすぐ中止し、強制臓器収奪をやめ、丁元徳さんを無条件に釈放するよう求めた。

中国大使館前で声明文を読み上げる丸山治章逗子市議(左2)と水島誠司茅ヶ崎市議(右2)、笠間昇前綾瀬市議(右1)、SMGネットワークの根本敬夫事務局長(左1)(大紀元)

丸山治章逗子市議は中国で行われている法輪功弾圧について、「信じられない数の方が強制的に収容され、人権を蹂躙されている」と指摘。日本人は、中国共産党の本質を見定めるべきだと語った。

そして「法輪功の学習者が何十年も臓器狩りの犠牲になっていることは全然知られていない」とし、「訴えていかなければならない」と強調した。

茅ヶ崎市議の水島誠司氏は、このような迫害をやめさせるように、「我々も少しずつ発信して、世界全体でやめさせるように行動していく必要がある」との認識を示した。

前綾瀬市議である笠間昇氏は、「法輪功の方々が不当に逮捕・監禁され、臓器を移植されてしまっている」とし、迫害の即時停止を呼びかけた。

法輪功(ファールンゴン)は中国の伝統的な気功修煉法として、1992年に伝え出された。「真、善、忍」の教えを重んじ、坐禅とゆったりとした動作で心身の状態を高めていくものだ。

1999年以降、数百万人の法輪功学習者は拘置所や労働収容所、刑務所そして精神病院に拉致監禁されてきた。生きた法輪功学習者から臓器を摘出し、移植用に売買する「臓器狩り」という国家ぐるみの犯罪も横行している。

忠告書の最後では、中国の古典『易経』を引用し、「積善の家には余慶あり、積不全の家には余殃あり」と諭した。「歴史上類を見ない人類史上最悪のジェノサイドを続けて国を亡ぼすのか、あるいは、国連の常任理事国として、人権を尊重し誰からも尊敬される立派な国になるのか」 と警告し、弾圧の停止を求めた。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。