日本の法輪功学習者 東京で反迫害パレード 迫害停止を訴える

2021/12/27
更新: 2021/12/27

日本在住の法輪功学習者は26日、東京・池袋で中国共産党による法輪功学習者への迫害の停止を訴えるパレードを行った。ビルの合間に見える師走の青空に届くようなマーチングバンド・天国楽団の演奏も披露された。

中国共産党による気功修煉法・法輪功に対する迫害は22年前から今日まで続く。学習者たちは迫害の即刻停止を求め2時間にわたり行進した。参加者は「法輪大法は素晴らしい」「真善忍」などの標語が書かれた横断幕を掲げた。

弾圧政策が敷かれている中国国内では法輪功の屋外活動を目にすることはない。偶然パレードを目にしたという中国人女性買い物客の一行は天国楽団の演奏に聞き入り「法輪功のパレードは初めて見た。びっくり」と述べた。また、中国人男性は「法輪功のことは国内でも知っている。素晴らしいよ」と親指を立て「グッド」のサインを示した。

法輪功は1992年、中国吉林省で李洪志氏によって公に伝え出された。健康効果が好評を博し、中国体育局の統計によれば90年代末には推計7000万人が学んでいたという。

日本でも老若男女が法輪功を実践しており、数百人あまりのパレードには幅広い年齢層が参加した。隊列に加わった女子中学生は、小さい頃から法輪功を修煉し始め、「トラブルの中でいつも自分を探し、他人の立場に立って物事を考えるようになった」と修煉の効果を話した。会社勤務の日本人法輪功学習者(40代)は、ストレスの多い職場でも心を静めて対処できるようになり、法輪功は社会にとって有益だと語った。

弾圧で闇が訪れる

パレード参加者は「法輪大法は素晴らしい」などの標語が書かれた横断幕を掲げた。(盧勇/大紀元)

1999年7月20日、中国共産党総書記(当時)の江沢民は党員数9000万人に迫るほど国民各層に広がる法輪功に嫉妬し弾圧を敢行。中国国内の法輪功情報を伝える「明慧ネット」によれば、今年12月時点で少なくとも4721人が迫害により死亡した。このほか逮捕・連行後の失踪や収監先の拷問など、凄惨な弾圧は今日も続いている。

迫害初期のことを知るパレードに参加した中国人学習者(50代)は「当局の監視やいやがらせがあり、町中が重い空気に包まれ闇が訪れたようだった」と述べた。のちに収監された男性は、説明のない薬物を刑務官に飲むよう強要されたことがあるという。看守らは身体的な暴力で法輪功の修煉を断念させようとする。収監先では「薬物を飲まされ死亡した学習者がいると聞いた」と男性は明かした。

迫害は虐待や拷問にとどまらない。法輪功学習者は「臓器狩り」と呼ばれる強制臓器摘出問題の主な犠牲者だと人権団体などは指摘している。国連人権報告官は6月、この問題に関する説明を中国共産党に求めた。しかし中国側は疑惑について全面的に否定している。

中国共産党は中国国内のみならず世界各国で法輪功を誹謗中傷する政治宣伝を拡散している。国内外の法輪功学習者はこの気功法で受益した体験を人々に伝え、中国共産党の主張を信じないようにとパレードなどで訴えている。さらに、各国々の議員および政府関係者らに対して中国人権問題に声をあげるよう陳情等を行なっている。

日本法輪大法学会の稲垣兼太郎会長は法輪功に向けられた人道に反する罪は多くの日本人に知られていないとし、「中国共産党の邪悪さを日本国民や世界中の人々に知らせなければならない」と語った。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
蘇文悦
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