中国の食糧、毎年1200万トンが重金属汚染

2006/07/21
更新: 2006/07/21

【大紀元日本7月21日】中国環境保全総局の周生賢局長は北京で18日、中国の土壌汚染の情況は相当に深刻であり、毎年食糧1200万トンが重金属で汚染されていると推計され、直接的な経済損失は200億元に達すると指摘した。中央社が伝えた。

周局長は、「全国的な土壌汚染の状況、及び汚染防止の専門要綱会議」の席上でこの状況を説明、総局の調査によると、現在中国で汚染されている耕地は約1億5000万ムー(1ムーは、約6・667アール)、汚水灌漑汚染耕地は3250万ムー、固形廃棄物が残存する田畑は200万ムー、合計すると耕地の約10%が侵され、大部分が経済発展地区に集中しているという。

局長の指摘によると、土壌汚染により農作物中に有害物質が累積、人間がこれを飲食することにより、各種疾病を誘発し、最終的には人体の健康に危害を与えるという。

局長の指摘によると、中国の土壌汚染防護措置には現存する問題があるという。(即ち)土壌汚染の面積、分布と程度がよく把握できていないため、防護措置に方向性が欠けている。土壌汚染を防止する法律がなく、土壌環境の標準体系が形成されておらず、資金投入が限られており、土壌の科学的研究を進めにくいため、相当数の企業幹部と民衆とは、土壌汚染の深刻さと危険性について認識が欠けており、危機感と緊迫感がないのだという。