【社説】中共、脱党ブームについて公式にコメント

2005/07/11
更新: 2005/07/11

【大紀元日本7月11日】海外でブームを呼んでいる脱党運動について、中共はついに沈黙を破り、公式にコメントを発表した。中国共産党中央組織部の李景田副部長(「中央による共産党員の先進性教育活動指導チーム」副チーム長)は7月7日、国務院で行われた記者会見で、海外の某サイトで掲示されている千人ほどの共産党員の脱退声明は、専ら下心のある人がでっち上げた嘘であると、「噂の真相」を明らかにした。しかし、この発言は逆に、海外での脱党ブームの勢いを証明するものとなったようだ。

『九評共産党』(共産党についての九つの評論、以下九評)の発表や大紀元サイトでの280万に上る脱党者の声明を、米、豪、欧州各国などが報道するなか、中国大陸でも、公共の場所、駅の壁や電柱などに脱党声明の紙が貼られているのをしばしば見かける。特に最近では、元外交官・陳用林氏、一級警察官・カク鳳軍氏及び司法局長・韓広生氏の脱党も、さらに世間の注目を浴びている。これに対し、脱党ブームをデマだと断言する中共は、脱退者に対する客観的な第三者による公式な取材、新聞報道を無視できるのであろうか?

脱党した人数は千人あまりという報道を聞いても、国民はもう驚いたりはしないだろう。国民党の八年にわたる抗日戦争を共産党の戦果と改ざんし、3年の大飢饉を食料の大収穫といい、六四天安門事件を反革命暴動への弾圧であり、真善忍を信仰する法輪功は邪教であると宣伝し、執政以来、八千万人の中国人がその政権の下で死亡したことを、「中国共産党は全国民による改革開放及び社会主義現代化建設をリードする中、大変輝かしい偉業を達成した」と宣伝する政権の言論を聞いて、国民はあきれて何も言わなくなったのが実情だろう。

本当に重要なのは報道の内容ではなく、中共によるこの時点での発表が何を意味しているのかにある。もし本当に「ますます多くの優秀な人士が絶えず入党し」「去年の入党申請者が1738万人で、前年より8.5%増加」したのなら、なぜ堂々たる大国が外交の形式を通して、他国のサイトでの千人あまりの脱党者という「嘘の報道」を相手にするのだろうか?以前から、中共の話は逆の意味で捉えなければならないと言われているが、正にその通りである。つまり、毎日2万から3万人の脱党者による脱党ブームが中共統治の根幹を揺さぶっており、中共はすでに自身の統治が危機に晒されていることを隠せなくなったのではないだろうか?

インターネットやテレビなどのメディア封鎖の徹底さを見ても、いかに中共が政権危機に怯えているかが伺える。7月3日、中国大陸で起きた衛星テレビ放送事件では、中央テレビ局の13のチャンネルと九つの省の12のチャンネルが電波妨害を受けた。情報によると、電波妨害を受けたテレビは全世界200万人脱党、「共産党を無くして、新しい中国が生ずる」などのスローガンが報道された。中共の最も恐れていた脱党ブームに関する情報が、全国規模で暴露されたわけだ。

暴虐な政権を維持するために、どれほどの罪悪が偽りの繁栄の下に横行したことだろう。「安定こそがすべてを圧倒する」という看板を掲げる中共は、悠久の歴史を有する文明国に最も暗い1ページを綴ったのである。大量の異見人士、愛国者、陳情者、宗教信者を弾圧し、海外に追放してきた中国は、今、正に爆発寸前の噴火口に座っているかのように、民衆の怒りが頂点に達しようとしている。悪事の限りを尽くし、天地をも敵としてきた中共が、「共産党の先進性を保持する運動」や「脱党運動はデマ」と単に否定するだけで崩壊から逃れられるはずがない。

参考資料:有名脱党人士一覧(一部)
http://epochtimes.com/gb/5/7/8/n978932.htm(中国語)

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