高智晟著『神とともに戦う』(44) 司法部の野蛮行為に対する反論②

この頃、司法部(訳注、日本の法務省に相当)と北京市の司法局は、常軌を逸したかのごとく私への個人攻撃を行っていた。これは全く正気の沙汰ではなかった。実際、彼らのやることなすこと、
2023/10/18

高智晟著『神とともに戦う』(43)司法部の野蛮行為に対する反論①

私はかつて、「政府が何もしないことこそ、人民にとって一番の善行である」と題する文章をつづった。実際、何もしないほうが政府にとっても良いことなのだ。何もしないならともかく、一旦何
2023/10/17

高智晟著『神とともに戦う』(42)弁護士の使命(9)

いかなる非常識な行為、あるいは憲法に反する行為に対して、中国の「憲法」は全く制約する力を有していない。したがって、現実の日常には違憲の悪例があふれかえっている。一昨年の初め、私
2023/10/12

高智晟著『神とともに戦う』(41)弁護士の使命(8)

法律を学ぶ者はもちろん、読者各位もよくご存知のように、憲法は法律の母として尊ばれている。これは国の規則であり、法律の法律であり、国家の政治秩序や法律秩序を安定させる基礎でもあ
2023/10/06

高智晟著『神とともに戦う』(40)弁護士の使命(7)

法律や法治を一種の目標として、意思や方法・信念の面で追求していっても危険がないのなら、それは喜ばしいことである。目標に通ずるその道のりに一歩踏み出せたら、気持ちが大いに奮い立
2023/10/04

高智晟著『神とともに戦う』(39)弁護士の使命(6)

3、弁護士使命の実践のために 弁護士はいかにして、自分の使命を実践するのか。ここで実際にまず向かい合わねばならない使命、それは「我々が直面する必要のある問題をきちんと理解す
2023/10/03

高智晟著『神とともに戦う』(36)弁護士の使命(3)

訴訟を手がける弁護士として、これらはいずれも心に深く刻まれた思いである。例えば、かつて私が担当した「シリコン資産権をめぐる係争案」の一審で、私は大敗を喫した。これには、実に面
2023/09/28

高智晟著『神とともに戦う』(29) 孤独な者の孤独な夜③

こんなこともあった。地方税務部門に勤める友人は私に、カシュガル地区麦盖堤県の国税局局長・蔡軍の話をしてくれた。
2023/09/16

高智晟著『神とともに戦う』(27) 孤独な者の孤独な夜

友人が送ってくれた袁紅冰(北京大学法学部の元教授)氏の『高智晟弁護士の孤独』という文を読んだ時、私は涙をこらえられなかった。袁氏は、中国の弁護士全体に対して鋭い喝を入れた。す
2023/09/14

高智晟著『神とともに戦う』(26)中国の弁護士の悲哀②

中国の闇はあまりにも多すぎる。とりわけ制度によって公民が受ける被害は深刻だ。だが、これは断じて悲哀の全てではない。我々の悲哀とはすなわち、公式・非公式にかかわらず接した政府の職
2023/09/13

高智晟著『神とともに戦う』(25)中国の弁護士の悲哀

私が弁護士となって最初に引き受けたのは、無償の裁判であった。その後、毎年3分の1の精力は、貧しい人々のため無償の裁判へと注いだ。7年来、この点は常に一貫していた。北京に入り、
2023/09/12

高智晟著『神とともに戦う』(24)どの案件もはらむ制度問題(2)

強制立ち退き裁判は完敗! 私が手がけた強制立ち退きの裁判は100戦100敗、つまり100%の負けである。この数字は政府の公式統計ではないので、絶対に正確だといえる。例えば、
2023/09/10

高智晟著『神とともに戦う』(23)どの案件もはらむ制度問題

中国は、法治国家とは異なる。どんな小さな案件であれ、あらゆる案件が最終的に浮き彫りにするのは、あまりにも深い制度上の問題だ。これは紛れもない、しかし非常に重い事実である。では、
2023/09/09

高智晟著『神とともに戦う』(22)夫人が見た高智晟(4)

我が家は「船」、夫は「船長」 陕北油田の投資者を弁護した北京の弁護士・朱久虎が逮捕された。高智晟はその知らせを聞くや否や、彼を助けようと陝西省北部の楡林へ急いだ
2023/09/08

高智晟著『神とともに戦う』(21) 夫人が見た高智晟(3)

まるで「壁に耳あり障子に目あり」であった。そのため、夫が家に不在の時、耿和は夜でも通りに面した部屋の明かりをつけようともせず、子どもにも小声で話すよう言い含めた。また、他人を
2023/09/07

高智晟著『神とともに戦う』(20)夫人が見た高智晟(2)

90年の8月1日、2人は結婚証明書を受け取ったが、その後は別れて暮らすこと4年。94年になって、耿和は何とか高智晟の戸籍をウルムチへ移し、ウルムチのセメント工場で働けるよう手配
2023/09/06

高智晟著『神とともに戦う』(19)夫人が見た高智晟(1)

(訳者注)本項は高智晟 弁護士の妻・耿和氏の口述をもとに書かれているため、前項までの第一人称体である「私(高弁護士)」とは異なった文体になっています。
2023/09/05

高智晟著『神とともに戦う』(18) 我が平民の母7

私たち7人の子どものすべてが、母の精神世界にとっての中心だった。たとえ今わの際になっても、わが子と孫たちの名を繰り返し呼び続けた。息を引き取るまで、何度も何度も数え切れないほ
2023/09/04

高智晟著『神とともに戦う』(17) 我が平民の母6

【大紀元日本1月13日】貧しい人々を支えた母の偉業のうち、最も忘れ難く、いまだ記憶に新しいのは、そのうちの2つである。1つは、寒風が突き刺すような真冬の夜のことだ。その夜、物乞いになった数人の貧しい
2023/09/03

高智晟著『神とともに戦う』(16) 我が平民の母5

【大紀元日本1月5日】母は、有徳の人であった。この母の功徳ぶりは、私の認識やこの手中の筆が決めるものではないが、いずれにせよ、母が徳の力で積み上げてきた数々の逸話を、この筆で書き尽くすことは到底でき
2023/09/02

高智晟著『神とともに戦う』(15) 我が平民の母4

【大紀元日本12月26日】中国北西部、黄土高原の厳しい冬は、その年初めての強い北風とともに、規則正しくやって来る。他の家の子たちが家にこもっている頃、我が家の子たちは野山をめぐっては焚き木を拾った。
2023/09/01

高智晟著『神とともに戦う』(14) 我が平民の母 3

母は、先々まで見通すことのできる人だった。このおかげで、今日の私たちが存在する、あらゆる基礎が築けた。母は、長男と姉以外、すべての子を学校に行かせることに決めた。
2023/08/31

高智晟著『神とともに戦う』(13) 我が平民の母 2

1975年の6月22日、周囲の助けのもと、私の父はようやく40元相当の棺を手に入れた。大きな体を丸めて41年生きた父は、亡くなってもなお体を折り曲げ、つけで買った棺に横たわっている。何はともあれ、こうして父の埋葬問題は一件落着した。
2023/08/30

高智晟著『神とともに戦う』(12)我が平民の母 1

2005年3月6日午後4時24分、私の母は、限りなく愛したこの世を去って行った。我々兄弟姉妹7人にとって、これは母のいる時代の終わりであり、母のいない時代の始まりでもあった。
2023/08/29

高智晟著『神とともに戦う』(11)半握りの煎り大豆

私は、母が私を生み育ててくれた所へと戻って来た。この洞窟、我が家、そして山道、目にするものすべてが私を追憶へといざなう。
2023/08/28

高智晟著『神とともに戦う』(8)

旧暦の12月27日、泣きくれて目の腫れも引かない母は、私を連れて出かけた。我が家のだれ一人として、母の行き先を聞こうとはしない。
2023/08/25

高智晟著『神とともに戦う』(6)

弁護士試験は、極めて苦しいものだった。中国には、「大禹は治水という大事業を成し遂げるまで、決して家に帰らなかった」という言い伝えがある。
2023/08/23

高智晟弁護士、行方不明になって6年 8月13日に世界中で支持集会が開催

中国の著名な人権派弁護士である高智晟氏が失踪してから6年が経過した。8月13日、世界の多くの主要都市では、高智晟弁護士を支持する集会が一斉に開催される。
2023/08/13 李凌, 鳥飼聡