中国 「問題の車を確保しました」観光地の報告が話題に

100台を立ち往生させた「あの車」が再び! 中国で話題

2026/10/11
更新: 2026/10/11

中国で、かつて約100台もの車を立ち往生させたことで有名になった「あの車」が、この10月、河南省の観光地に現れ、再び話題になっている。

どうやら、この車についていくと、ろくなことがないらしい。今回もまた道を間違え、後ろについてきた車まで十数キロも遠回りする羽目になり、ついには観光客から苦情まで寄せられる事態に。

有名車なだけに、観光地側もこれ以上の「被害拡大」を防ごうと、ついに特別な対策に乗り出した。

ある観光地では警備員4人が出動し、車に付きっきりで警戒。さらに別の観光地では、カラーコーンで車をぐるりと囲んで隔離。ドライバーの女性には愛車の代わりに、観光地内を移動できる小型の電動三輪車まで用意した。

もはやVIP待遇なのか、厳重警戒なのかわからない。

一仕事終えた観光地側は、すかさずSNSで報告。「問題の車はすでに確保しました。皆さん安心して観光してください!」

まるで危険人物を確保したかのような対応だが、当の女性はいたって普通の観光客。本人も「運転の腕はかなり上達した」と話している。それでも、周囲はまだ安心できないようだ。

ところが、この女性、実は心優しい一面もある。ネットで有名になった愛車に行方不明者の尋ね人のチラシを貼り、その知名度を人助けにも役立てているのだ。

そんな彼女と愛車が一躍有名になったのは、あるとんでもない「事件」がきっかけだった。

 

集団立ち往生「事件」

2年前の2024年10月、どこまでも続く高速道路の大渋滞。車は一向に進まず、ドライバーたちのイライラも限界に。そんな中、1台の白い車が突然、渋滞の列を抜け出し、カーナビにも載っていなさそうな細い道へと迷わず入っていった。

「おっ、抜け道があるのか!」「地元ナンバーだし、きっと道を知っているんだ!」

そう思った後続の車が次々とその後に続き、気づけば約100台もの車が連なる大行進に!

ところが、道の先に待っていたのは、まさかの行き止まり。しかも道は狭く、Uターンもできない。約100台がそろって立ち往生し、約10キロもバックして引き返す羽目になった。

実は先頭車を運転していた女性も、実は道などまったく知らなかったのだ。ただ渋滞から逃げたかっただけ。それがいつの間にか、約100台もの車を率いる大隊長になっていたというわけだ。

この騒動をきっかけに、彼女の過去の事故歴も話題に。あちこちにぶつけ、植え込みに突っ込むなど、事故は数知れず。修理を繰り返した結果、車の部品はほぼ一通り交換されたという。

こうして彼女と愛車はネットで一躍有名になり、「道路の戦犯」という強烈なあだ名までつけられた。

しかし、有名になれば苦労もある。街を走れば写真を撮られ、ネットに投稿され、時には嫌がらせまで受けるようになった。

それでも彼女は、その注目度を人助けに生かそうと考えた。自分の車が撮影され、ネットで広まるのなら、そこに貼った行方不明者のチラシも多くの人の目に留まるかもしれない。思わぬ形で手にした知名度を、誰かの役に立てようというのだ。

その後、彼女は長距離ドライブもこなすようになり、運転にも自信をつけたという。それでも、行く先々で騒動を巻き起こしてしまう彼女。

運転は少々心配でも、人助けを忘れない優しい女性。そんな彼女と彼女の愛車「粵J2888T」は、今日も中国のどこかを走っている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!