中国 着用後の返品防止に2メートル超のリボン 返品率8割も

2026/10/02
更新: 2026/10/02

中秋節の大型連休を迎えた中国本土で、購入者が服を着た後に返品するのを防ぐため、多くの販売店が新たな対策を導入している。「外した場合は返品・交換不可」と書かれた長さ2メートルを超えるリボンを、胸元や背中に垂らすというものだ。こうした服を着た購入者が写真をネット上に投稿し、関連する話題はウェイボーの検索ランキング入りした。

中秋節の連休は中国本土で消費が活発になる時期だが、一部の購入者は「7日間理由なし返品」の制度を利用し、商品を購入して数日間着用した後に返品している。こうした行為による損失を防ぐため、販売店側も対策を次々と打ち出している。

中華網など複数のメディアによると、今年は多くの販売店が衣服の襟元や肩の縫い目、ファスナー部分などに、目立つ使い捨てのリボンを取り付けている。リボンは外から見えるため隠すことができず、一度切ると使用済みと判断され、販売店は返品や交換を拒否できる。こうして「着た後に返品する」行為を防ぐ仕組みだ。

ネット上には、こうしたリボンが付いた服を着て撮影した写真が多数投稿されている。写真を見ると、リボンには「外した場合は返品・交換不可」と明記されている。中には長さが2メートルを超え、襟元から袖口まで通して輪状に取り付けられ、胸元や背中に垂れるため隠せないものもある。

中国で、服を着用した後の返品を防ぐため、2メートルを超える「返品・交換不可」のリボンを付ける販売店が増えている(スクリーンショット)

販売店側の返品対策は、これまでも次々と強化されてきた。衣服1着につき1〜2個だった取り外し防止タグを20個以上に増やしたケースや、ファスナーに暗証番号式のロックを取り付け、購入者が商品を受け取ったことを確認した後に解除できるようにしたケースもある。さらに、レンガほどの大きさのタグを取り付ける店もあるという。

中華網が伝えた業界データによると、婦人服全体の返品率は50〜60%に達し、ライブ配信による販売ではさらに高く、70〜80%が一般的だという。「10着売れば8着返品される」状況が常態化している。

返品の多くは品質上の問題によるものではなく、消費者が「7日間理由なし返品」の制度を乱用し、ネット通販を無料の試着室のように利用していることが原因だとされる。

複数の服をまとめて購入し、着用した写真をSNSに投稿した後、一括して返品する購入者もいる。学生が新しい服を着て運動会に参加し、汚れが付いた後にまとめて返品したケースや、新しい服を着て旅行に出かけ、汗をかいた後に理由なし返品を申請するケースもあるという。

こうした悪質な返品が繰り返されることで、送料やクリーニング費用、値下げによる損失、在庫の滞留などが販売店の負担となっている。

多くの販売店は、こうした対策について「やむを得ない自衛策だ」としている。

業界関係者は、婦人服のネット通販市場を健全化するには、消費者と販売店の双方に一定のルールや責任が求められると指摘する。消費者は返品制度を適切に利用し、着用目的で購入して返品する行為をやめる必要がある。一方、販売店側も品質管理や商品説明の正確性を高め、予約販売の仕組みを改善することで、返品率を下げ、ネット通販の環境改善につなげる必要があるとしている。