中国 正式なチケットを発行せず売上隠し

中国の映画館90館超で不正 チケット代を売り上げに計上せず

2026/08/17
更新: 2026/08/17

中国で公開中の映画『功夫女足(英題:Kung Fu Soccer)』をめぐり、90館を超える映画館で、興行収入を正式に記録しない不正が発覚した。

『功夫女足』は、『少林サッカー』や『カンフーハッスル』で世界的に知られる香港の映画監督チャウ・シンチー(周星馳)氏が、約20年ぶりに手がけた新作映画である。

カンフーと女子サッカー、コメディーを組み合わせた作品で、中国での興行収入は22億9000万元(約541億円)に達し、今夏最大のヒット作となっている。

ところが一部の上映館では、正式なチケットを発行せず、作品名や上映時間を紙に書いた「手書き券」や、何も印刷されていない「白紙券」で観客を入場させていたことがわかった。

正式に発券しなければ、観客が払った代金は『功夫女足』の売り上げとして記録されない。本来は製作会社や配給会社などに分配されるチケット代を、映画館側が着服できる仕組みだ。

7月16日、チャウ監督は問題の手書き券の写真をSNSに投稿。それぞれに「???」とだけ記し、興行収入が横取りされているのではないかと疑問を示した。

チャウ監督のファン組織は翌17日、集めた証拠をもとに、90館を超える映画館で未計上だった計160万元(約3800万円)以上を、『功夫女足』の興行収入として追加計上させたと発表した。

作品は海外でも好調で、中国国営テレビの報道によると、海外公開初週の興行収入は870万ドル(約14億円)を突破した。特に東南アジアで人気を集めている。

『功夫女足』は上映期間が9月10日まで延長されるほどの人気作となった。その陰で、観客が支払ったチケット代を正しく記録させるための監視も続いている。
 

香港の映画監督チャウ・シンチー(周星馳)氏の最新作『功夫女足』の公開告知画面(動画よりスクリーンショット)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!