沖縄の地方議員らでつくる「ジュネーブ派遣地方議員団」は記者会見を開き、スイス・ジュネーブで開催される国連の「先住民族の権利に関する専門家メカニズム(EMRIP)」第19回会期に合わせて現地を訪問し、沖縄県民を「先住民族」とする国連勧告の撤回を求める方針を表明した。派遣日程は7月11日から18日までを予定している。
派遣団の団長を務める豊見城市議会議員の宜保安孝氏は、現在の国際社会において沖縄の歴史的経緯が意図的に歪曲され、国連人権メカニズムが沖縄を分断する道具として悪用されていると指摘した。
宜保氏は最大の懸念として、県民の負託を受けた県議会や県内全市町村議会において「沖縄の人々を先住民族とする」勧告を支持するための合意形成や意見書の可決といった民主的プロセスが一度も行われていない点を挙げた。
その上で、一部の活動勢力や団体の主張が、あたかも沖縄の総意であるかのように国連の公式文書に反映されている現状について「民主主義の根幹を崩壊させる深刻な機能不全」と厳しく批判した。糸満市議会などでは昨年12月、国連で中国政府代表が沖縄の人々を先住民族と呼んで日本政府を批判したことに対し、「内政干渉や宣伝戦に当たる」として厳重に抗議する決議と意見書が賛成多数で可決されているという。
議員団はまた、沖縄県知事がこの事態に沈黙を続け、特定の政治団体によるロビー活動を事実上追認しているとして「行政責任の放棄(不作為)」と批判した。知事が県民の真の代表としての職務を放棄しているため、地方議員が「地方自治の砦」として直接行動を起こすに至ったと説明した。
事務局として同行する仲村覚氏は、沖縄を日本から切り離そうとするような動きが国連で起きているにもかかわらず、地元の主要メディアがこれらの事実を一切報道していないと指摘した。県民に真実を伝えないメディアの姿勢を問題視した形である。
会見では、香港のNGOなどが沖縄の米軍基地問題などを「先住民族の人権侵害」や「植民地」といった問題にすり替え、沖縄を永久に国連の監視下に置こうとする工作が行われているとの分析も示された。
さらに、沖縄県の大城肇副知事がSDGsの推進を理由に国連でスピーチを行うことについても懸念が示された。沖縄の独自の文化や歴史認識を強調する県の報告書が、結果的に「日本とは違う独自の文化を持つ先住民族である」という国際的な誤解を招き、先住民族化を目指す活動家の運動に加担することになりかねないとの見方である。
地方議員団はジュネーブのEMRIPの場で、各地方議会が正式に採択した勧告撤回決議に基づき、客観的実態を直接訴える構えである。今後も国連の専門家機構に対し、現地住民や各地方議会への公式ヒアリングを速やかに実施するよう求め、「沖縄が日本国民として歩んできた歴史的真実」を世界へ発信し続けるとしている。
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