中国のネット言論統制の実態が分かる718件の内部文書が公開され、注目を集めている。
公開したのは、中国のネット検閲を調査・記録している団体「中国デジタル時代(China Digital Times)」だ。資料には、中国の動画配信サイト「楽視(LeTV)」が約3年間にわたって受け取っていた削除指示が収められていた。
そこには中国のSNSや動画サイトがどのように投稿を管理しているのか、その裏側を細かく記録していた。
資料を見ると、政府機関が「この話題を削除せよ」「この言葉は表示させるな」と命令し、企業側が実際に投稿を削除。その後、「何件削除したか」「どのような投稿を削除したか」といった実績まで定期的に報告していた。
削除対象は、習近平に関する話題だけではない。香港の民主化デモ、民族問題、宗教問題、警察や軍、新型コロナ、人権活動家、著名人の発言、さらには海外サイトへアクセスするためのVPNの使い方まであった。
政治問題から社会問題、突発的な事件、過去の出来事まで、ネット上で大きな議論に発展しそうなテーマのほぼすべてが監視対象になっていたのである。
特に注目したのは、新型コロナが武漢で広がり始めた2020年の記録だ。当時は政府発表以外の情報を広げないよう求め、感染拡大をいち早く警告した医師たちを指す「吹哨人(内部告発者)」という言葉の使用まで制限していた。
中国では以前からネット検閲の存在は広く知られていた。しかし今回の資料が示したのは、投稿削除が担当者の判断で行われているのではなく、政府の命令で削除、集計、報告までが一つの業務としてシステム化されている実態だった。
スマホの向こう側では、私たちが想像する以上に、徹底した情報管理が行われているようだ。
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