フランス情報機関は最近、国内にあった中国共産党系のいわゆる「海外警察拠点」9か所を閉鎖したことを確認した。さらに、中国の反体制派を強制的に中国へ連れ戻そうとする計画に関与した疑いで、中国共産党(中共)国家安全部の職員2人を国外退去にした。フランス側は、中共による越境弾圧はこれで終わったわけではないと警告している。
事件は2024年3月にさかのぼる。当時、26歳の中国人反体制派、凌華湛さんは「パスポートを返す」と言われ、パリのシャルル・ド・ゴール空港に連れて行かれた。その後、複数の人物に拘束され、中国行きの旅客機に強制的に乗せられそうになった。幸い、フランス警察が直前に介入し、強制送還は阻止された。
フランス紙「ル・モンド」は、この計画を主導したのは中共国家安全部のフランス駐在責任者とその副責任者だったと報じた。2人はいずれも、フランス当局から出国を命じられたという。
北京の元弁護士で独立学者の頼建平氏は、「これは相手国の主権を侵害する行為であり、中共による越境弾圧の暴政を示すものだ。フランスが関係者を国外退去処分とし、いわゆる海外警察拠点の取り締まりに乗り出したことは、フランス政府が中共による越境弾圧の危険性を認識し、対応を強めていることを示している。フランスは国際社会と足並みをそろえ、中共の暴政に強く対抗している」と指摘した。
フランス国内治安総局は、国内に少なくとも9か所の未申告の中共系「海外警察署」が存在していたことを確認している。
頼氏は、「中共は近年、海外に多数の秘密警察署を設け、海外のさまざまな反体制派に嫌がらせを行い、追跡し、さらにさまざまな手段で中国へ連れ戻そうとしてきた。これは国際法に完全に反しており、所在国の基本的な主権を侵害するものだ。同時に、海外に暮らす多くの中国系住民の基本的人権も侵害している」と述べた。
実際、2022年には人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が、中共が世界各地に100か所以上の秘密警察署を設けていると公表した。これを受け、欧州議会も各国に調査を行うよう呼びかけていた。
一方、フランスの情報機関は、中共が今後、華人団体や商工会などの民間組織を隠れみのにし、監視や圧力、情報収集を密かに続ける可能性があると警告している。
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