中国・重慶で、犬や猫を引き取った後に虐待し、その様子を撮影した動画で利益を得ていた疑いのある男をめぐり、大規模な抗議活動が起きている。
男は「ペット飼育の経験がある」などと説明して子犬や子猫を無償で譲り受けていたが、その後、虐待動画を撮影し、ネット上で販売・流通していたとの疑惑が浮上した。ネット上では、引き取った犬や猫を虐待したり転売したりしたとの告発も相次いでいる。
中国メディアによると、この男は過去に会員制スーパー「サムズクラブ」で試食品を大量に持ち帰った。そのことでネット上では「サムズクラブ持ち帰り男」と呼ばれていたという。
怒った動物愛護活動家や市民らは6月8日から男の住むマンション前に集まり、処罰を求めて抗議を続けた。参加者は日ごとに増え、各地から駆け付けたボランティアも加わったという。
しかし警察は現場で抗議者の排除を開始。6月9日には複数の参加者を地面に押さえつけ連行する様子を撮影した。
SNSでは「なぜ虐待疑惑の人物ではなく抗議した人たちを拘束するのか」と批判の声が広がっている。抗議は10日未明まで続き、現場は緊迫した状態となった。
12日現在、虐待疑惑をめぐる公式な捜査結果や処分内容は公表していない。一方で抗議参加者の拘束は相次ぎ、事件は動物虐待疑惑そのものを超えて、中国当局の抗議活動への対応をめぐる議論へと発展している。
海外の中国民主活動家や中国問題の専門家らは、「先の見えない社会では、小さな事件が大規模な集団抗議へ発展しやすい」と分析。そのうえで、中国当局は市民同士が結び付き、集団で行動を起こすこと自体を強く警戒していると指摘している。
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