米エネルギー省と日本の文部科学省・経済産業省は6月4日、10億ドル規模の歴史的な戦略的協力協定を発表した。これによりトランプ大統領が推進する「ジェネシス・ミッション」の初の国際パートナーに日本が就く。世界有数の科学技術大国である両国が連携し、研究開発を加速させることで、両国の科学技術力を大幅に強化する。
エネルギー省によると、今回の協力は「ジェネシス・ミッション」の目標推進に向けたものだ。同ミッションは、人工知能(AI)・先端計算・深度国際協力を活用し、10年以内に米国の科学・工学分野の生産性と影響力を倍増させることで、科学的発見を加速し、将来世代の研究のあり方を変革することを目指している。
エネルギー省はこの協力を、日米両国が科学技術分野でこれまでに取り組んだ最も重要な協力の一つと位置付けている。協力の枠組みの下、11の共同研究チームが設置され、米エネルギー省傘下の国立研究所12か所、同省の科学用途施設1か所、日本の主要研究機関12か所が結集する。世界最先端の研究施設・計算能力・研究人材を統合し、量子情報科学、核融合エネルギー、バイオテクノロジー、先端材料、素粒子物理学、自律型実験室システムの各分野における重大な突破口を開く構えだ。
エネルギー省科学担当次官補兼「ジェネシス・ミッション」責任者のダリオ・ジル博士は「この協力により、世界の二大科学技術大国が手を携え、科学的発見を加速させ、未来を形作る画期的な成果を生み出すことができる」と述べた。
「エネルギー省の国立研究所は数十年にわたり世界的な科学的卓越性の指標であり続け、産業の在り方を変え、人類の知識を深め、世界各地の繁栄に貢献してきた。その比類なき能力と日本の世界水準の研究機関を組み合わせることで、AI時代における科学研究のあり方を定義しつつある」とジル博士は語った。
日本経済産業省の松尾剛彦国際担当副大臣は「日米両国は互いの強みを補完し合うパートナーシップを構築し、先端分野でのイノベーションを牽引してきた。次世代計算の発展には日米の緊密な協力が不可欠だと認識している」と述べた。
エネルギー省によると、日米共同チームはエネルギー省の高性能計算システムや日本の富岳スーパーコンピューターを含む世界水準の計算インフラを利用でき、AI駆動の研究・科学的発見において前例のない能力が提供されるとしている。
2026年1月に署名された共同意向声明を踏まえ、エネルギー省と文部科学省は6月4日、今後5年間で10億ドル(両国それぞれ5億ドルずつ)を共同投資し、AIを活用した科学・技術上の課題に取り組むとともに、次世代研究を支える計算インフラの拡充を図る計画を発表した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。