税金投入のEVモーターズ・ジャパン社の中国製EVバス 北海道更別村でも運行不能に

2026/05/22
更新: 2026/05/22

大阪・関西万博などで不具合が相次いだEVモーターズ・ジャパン(EVMJ)の中国製電気自動車(EV)バスをめぐり、北海道更別村でも導入した車両が運行不能となっていることが明らかになった。朝日新聞が報じた。

多額の税金が投じられた車両で深刻なトラブルが相次いでおり、安全性の確保や公金の使途のあり方が問われている。

更別村は、国のデジタル田園都市国家構想に基づく「スーパービレッジ構想」の一環として、2024年3月にEVMJ製のEVバス1台を導入した。購入費用は約2500万円で、村費と国の交付金が半分ずつ充てられた。

このバスは約1年半にわたり、村民の買い物や通院に利用されていた。しかし、国土交通省の総点検指示を受け、EVMJに車両を送ったところ、不具合が見つかった。EVMJはすでに4月に民事再生法の適用を申請しており、バスが村に戻るめどは立っていないという。

中国製EVバスをめぐっては、大阪メトロの事例も大きな問題となっている。ABEMA TIMESによると大阪メトロは大阪・関西万博を機にEVモーターズ・ジャパン製のEVバスを導入したが、ハンドル操作のトラブルやブレーキ系統の不具合などが相次いで発生した。

共同通信によると、国土交通省の指示で行われた総点検では、全317台中113台で不具合が確認された。

大阪メトロが導入したEVバスの購入費用は総額75億1500万円に上った。このうち国から38億7千万円、大阪府・市から4億8千万円が投じられており、半分以上が税金で賄われていた。

しかし、安全性への懸念は払拭されず、大阪メトロは万博閉幕後に予定していた路線バスなどへの転用を断念。

読売新聞によると、大阪市の高橋徹副市長は20日、大阪メトロに対し、バス購入の経過などを検証するため、第三者委員会の設置を求める可能性に言及した。

北海道更別村と大阪メトロの事例に共通するのは、国費や地方自治体の税金が投入されながら、公共交通機関として求められる基本的な安全性に疑問が生じている点である。補助金を背景に導入が進められた一方、ブレーキやハンドルといった人命に関わる重要部分でトラブルが確認された。

さらに、更別村のケースでは、製造元の経営不安により、点検に出した車両が戻る見通しも立っていない。税金を投入した公共交通事業で、安全性の審査や導入後の管理体制がどのように確保されていたのか、今後の検証が求められる。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます