アジア太平洋の株式市場は7日、軒並み堅調な展開となった。日経平均株価は史上初めて6万2千円の大台を突破した。米国とイランの間で和平協議が合意に至る可能性への楽観的な見方に加え、ゴールデンウイーク明けの日本市場における買い戻し需要が重なり、強い上昇動力が生まれた。日経平均は取引時間中に一時2600円超高、上昇率4.5%近くに達した。
中東情勢の好転が市場心理を後押し
今回の世界的な株価上昇の主な牽引役は、中東情勢の変化にある。トランプ大統領はソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、イラン政府が合意を受け入れれば、「壮絶な怒り作戦(Operation Epic Fury)」と呼ばれる軍事作戦は「終結する」と表明した。
その後トランプ大統領は記者団に対し、ワシントンとイラン政府の間で「非常に良好な対話」があったと明かし「合意に至る可能性は十分にある」と語った。
日台の株式市場がアジア太平洋をリード
日本株市場は7日、長期連休明けの寄り付きから主力株への資金流入が活発化した。電子機器・非鉄金属・化学セクターが特に際立った動きを示し、なかでも指標銘柄のソフトバンクが約12%の急騰、半導体ABF基板大手のイビデンも約16%高と大幅上昇を記録した。東証株価指数(TOPIX)も2.37%上昇した。
台湾株市場も力強い動きを見せ、寄り付きで701.38ポイント高(上昇率1.70%)の4万1840.23ポイントとなった。なかでも電子セクターが2.02%高と最も堅調だった。
これに対し韓国の総合株価指数(KOSPI)は方向感を欠き、寄り付き後に一時1%程度上昇したものの、その後0.31%安に転じた。
オーストラリアのS&P/ASX200指数は0.9%上昇した。
原油安と為替市場の変動
米側が、合意が成立した場合にはホルムズ海峡をイランを含むすべての国に開放すると表明したことで、エネルギー市場の圧力が急速に後退した。原油価格は一時大幅に下落して1バレル100ドルを下回り、現在はブレント原油先物が102ドル前後で推移している。
為替市場では、リスク回避目的のドル売りが進み、円は対ドルで小幅に値上がりして1ドル=156円48銭近辺で推移した。市場関係者は、地政学的要因に加え、日本当局が為替介入に踏み切るとの心理的な期待も円を一部下支えしていると指摘した。
今回のアジア太平洋市場の力強い反発は、前日夜のウォール街の史上最高値更新に続くものだ。6日にはS&P500指数が1.46%上昇して7365.12ポイントで引け、ナスダック総合指数も2.02%上昇して2万5838.94ポイントで引け、いずれも終値の最高記録を更新した。
ダウ工業株30種平均は612.34ドル高(上昇率1.24%)の4万9910.59ドルで終了した。外交交渉の実質的な進展に対する投資家の期待感が鮮明に表れた格好となった。
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